MIYUKI's Best Album of 2015/木村みゆき 2015年ベストアルバム
2015年リリースのお気に入りアルバムの中から、アカデミー読者の皆様とぜひ分かち合いたい10枚をセレクトしました。
1 Gregory Pepper & His Problems - CHORUS! CHORUS! CHORUS!
インディポップからジャズ、ガレージ、オーケストラル・ポップ、パワーポップ、さらにはヒップ・ホップまで、さまざまなタイプの音楽を事もなげに食べ尽くして消化する驚異の雑食系SSW(オンタリオ州ゲルフ)ですが、2015年リリースの10曲入りミニアルバムは、ギターごりごり痛快パワーポップのみで構成。「サビ! サビ! サビ!」というタイトルが示す通り、アルバム全編がおそろしくキャッチーで、ほぼ全曲が1分~1分半。あっという間に聴き終えてしまうため、何度も再生ボタンを押すことになります(笑)。 BandCamp
2 The Elwins - Play for Keeps
トロントの4人組インディポップバンドのセカンドアルバム。いい塩梅にひねくれつつ、キュートで心躍るポップナンバーが数珠つなぎです。彼らは、アイデアとセンスが光るミュージックビデオにも定評あり。5月の来日公演も素晴らしかった!! テクニック、パフォーマンスともに期待をさらに上回るクオリティだし、なんたってメンバー全員とってもチャーミング・ ずっとずっと4人で活動していただきたい。 SoundCloud
3 Zach Jones - Love What You Love
ポートランドのSSW/マルチ奏者の5作目。60~70年代のPop/Rock名盤カタログから“かっこよさ成分”だけを選りすぐってブレンドし、モータウンとスタックスの魔法をふりかけたような、極上の味わい。艶っぽい歌声と美麗コーラスも素晴らしいです。 BandCamp
4 Ryan Hamilton - Hell Of A Day
People on Vacationのメンバーでもある、テキサス州ダラスのSSW/マルチ奏者のデビューソロアルバム。Linus of Hollywoodプロデュースの激ポップサウンド+甘い歌声+やたら表現力のある歌唱が鮮烈で、(何の情報も知らずに)初めて聴いたときの第一印象は「これ、アメリカのドラマか何かで人気のアイドル俳優さんのアルバム?!」でした(笑)。
5 Pugwash - Play This Intimately (As If Among Friends)
2014年秋には初の米国リリース&ツアーも実現し、着々と世界制覇をすすめている(?!)ダブリンの至宝バンド。4年ぶりのスタジオアルバムとなる本作は、いつも通りの極上クオリティーを軽々とクリアした上で、より多くのリスナーにアピールするであろう“親しみやすさ”も備えているところが凄い。
6 Michael Sherwood & Christian Nesmith - Groovy Lemon Pie
XTCファン必聴!の濃密ポップ絵巻。マイケルさんは80年代にLodgicというバンドでデビューして以降、プログレ界隈を中心に活躍中。クリスチャンさんは元MonkeesのMichael Nesmith氏のご子息で、ミュージシャンとして活動しながらミュージカルの音楽監督なども手がけている方、だそうです。
7 Brandon Schott - Crayons & Angels
LAベースのSSW/マルチ奏者の5作目。B. Wilson、P. McCartney、H. Nilsson、R. Newman、B. Folds……。一人でもピン!とくる人がいるなら、ぜひチェックを。 BandCamp
8 The Nines - Night Surfer And The Cassette Kids
荒々しくてロックの衝動がほとばしるガレージ系と、妖しくなまめかしいサイケデリック系に的を絞る作戦が、まんまと功を奏した快作。 BandCamp
9 Bop English - Constant Bop
James Petralli(White Denim)のソロプロジェクトのデビュー作。ロケンロール、ルーツミュージック、グラムなどあれこれ巻き込みつつ、どこかミステリアスでセクシーなポップワールドを展開。 BandCamp
10 El Inquieto Roque - 3D
ELO、Queen、Jellifishへの愛がほとばしる、バレンシアのパワーポップバンド。「3D」は2014年11月発売ですが、Demo集が2015年3月リリースなので、強引に入れちゃました。 BandCamp
2015年、音盤以外で特に心揺さぶられたのは、ポール・マッカートニー武道館公演、ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」、映画「ラブ&マーシー」でした。2016年も素敵な音楽との出会いがたくさんありますように!
<Miyuki kimura>
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Jan 4, 2016