【ライヴレポート】Ben Folds at Bunkamura オーチャードホール 2014.11.17
The Ben Folds Orchestra Experience
昨年2月に“久々のBen Folds Five(以下、BFF)”として来日したBen Foldsさん(そのときのライブレポはコチラです)が、今度はオーケストラとの共演というスペシャルな企画で再び日本にやって来てくれました!!
「The Ben Folds Orchestra Experience」と名付けられた今回のワールドツアーの目玉は、ナッシュビル交響楽団、ナッシュビルバレエ団、ミネソタオーケストラによる共同委託を受けて、昨年Benさんが書き下ろした「Concerto for Piano and Orchestra(=ピアノ協奏曲)」。2014年3月13日にスタートしたツアーは、2015年1月31日まで続きます。
オーケストラまるごと連れて世界を回っているわけでなく、それぞれの開催地の地元オーケストラと一緒に演奏する、というのもこのツアーの特徴。日本公演ではこのコンサートのために特別編成された「東京スターオーケストラ」が共演しました。規模はコンパクトですが、楽器編成的にはれっきとしたフルオーケストラです。指揮者は栗田博文氏。
ロック系のアーティストやバンドが、クラシカルな管弦楽団と共演するというのは、今どき、ちーっとも珍しいことではありませんよね。でも、その多くは“基本的なバンド演奏がまずあって、そこにストリングスや管楽器が華を添える”というスタイル。
でも今回の企画は、ピアノ1台とオーケストラとのガチ勝負。“サビや間奏だけブワーッと音が加わる”というのではなく、基本的にイントロからエンディングまでずーっと何かしらの楽器が鳴ってます。
オリジナル音源でいつも私たちが聴いているあのリフやあのフレーズを、オーケストラの中のちょっと意外な楽器が再現していたり、オリジナルの楽曲には存在していない装飾音が、ときに贅沢に、ときにユーモラスに鳴らされていたり(これはひとえに「Concerto for Piano and Orchestra」のおかげです。このスコアを演奏するためにはさまざまな楽器が必要で、だからこそ今回の編成になっていて、その結果今回一緒に演奏されたBen FoldsやBFFの曲にも、贅沢でユニークなオーケストレーションを加えることができたのです)。あと、オーケストラサウンドがあまりにもマッチしていて、「これ、オリジナルでもオケ入ってたよね?!」と勘違いしそうな曲がいくつもありました。
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Nov 24, 2014