【INTERVIEW】Ransom and the Subset日本デビュー盤発売記念・夢を叶えた脱サラ親父に独占インタビュー
Interview with RanDair from Ransom and the Subset
9月10日ファースト・アルバム『No Time To Lose』を発売するRansom and the Subset。これまでにも何度かお伝えした通り、その首謀者であるRanDairは50歳を越えたいわゆる「中年」だが、長年の夢である自らのアルバム制作、そして念願の日本デビューまでを叶えてしまった。POWERPOP ACADEMYではその情熱と行動力でシンデレラ・ストーリーを実現させた「50代の新人アーティスト」RanDairにインタビューを敢行。Fountains of Wayneも絶賛したアルバム『No Time To Lose』についてじっくり語って貰った。
アルバムリリースっていう長年の夢を叶えるのに、迷う理由はなかったね。
──まずは、ファースト・アルバム『No Time To Lose』日本リリースおめでとうございます。アルバムについては後ほど掘り下げていくとして、あなた自身についてから教えてください。そもそも音楽を始めたのはいつごろでしたか?
RanDair: まだ小さな子供だったころ、ギターの弾き方なんて覚える前から音楽が大好きだったんだ。家族の前で「イエロー・サブマリン」を歌ったりしたのを覚えてるよ。やがて成長してからはラジオをよく聞いていて、ポップ・ソングやTOP40チャートなんかが好きだった。3年生でギターのクラスを選択したんだけど一度挫折して、7年生の時にまた始めたんだ。ローカル・バンドが学校に来て演奏するのを見て影響されてね。それで母に、どうしてもギターが欲しいとねだったら安いエレキ・ギターを買ってくれた。同じころ、友達がゴミ捨て場からドラム・キットを見つけてきてさ、それでバンドを始めたんだ。
──あなたはこれまでずっとビジネスマンとしてやってきたそうですが、なぜ今またバンドを始めて、アルバムを出そうと思ったのですか?
RanDair: 昼間はソフトウェア開発会社のCEOとして働きつつ、ずっと曲を書き貯めていたんだ。今回のアルバムを作る前は、職場があるシアトルからサンディエゴまで行ったり来たりしてコピー・バンドでライヴをやっていたんだけど、さすがに疲れてしまって。それでそのバンドはしばらく休もうということになったんだ。その休みの間、最初はEPを作ろうと思っていたんだ。でもどんどんインスピレーションが湧いてきて、曲を書き続けていたらあっという間にフル・アルバムを作れるだけの曲ストックが出来上がってしまったんだよね(笑)そうしたら、アルバムリリースっていう長年の夢を叶えたくて。迷う理由はなかったね。
──アルバム制作でコラボレートしたアーティストについて紹介してください。
RanDair: 今回のアルバム制作で一番の協力者となってくれたのは、なんと言ってもBrian E. KingとDucky Carlisleの二人だね。Brianはプロデューサーでありマルチ楽器奏者、Duckyはエンジニア、ミキサー、ドラマーとして参加してくれた。二人とも素晴らしい実績のあるパワーポップ・アーティストだよね。アルバムの11曲中9曲はボストンにあるDuckyのスタジオでレコーディングしたんだ。
それから、Fountains of WayneのJody Porter。参加してもらったのはちょうど彼が自分のソロ・アルバムの制作を終えたタイミングだった。Jodyと彼のプロダクションチームと共にスタジオに入ってレコーディングしたんだけれど、Jodyは本当に素晴らしいアイディアをいくつも提供してくれたよ。
「Leaving With You」だけは私のホームタウンであるシアトルでレコーディングしたんだ。その時はJoe Reineke(Alien Crime Syndicated)にプロデューサーとミキサーを依頼した。この曲を頼むのは彼が適任だと思ったからね。JoeがリズムセクションにMike Musberger(ex The Posies)とMike Squires(Alien Crime Syndicated)を紹介してくれて、最高の仕上がりになったよ。
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Sep 8, 2014