【INTERVIEW】日本語パワーポップ期待の星、ナードマグネット須田（Vo/Gt）インタビュー
Interview with ナードマグネット
友達のバンドが、あるコンテストで優勝して。俺はこんなとこで何をしてるんだ？と。
Q：最新作「この恋は呪い」について
オサム：実際、今回の「この恋は呪い」は完全にパワーポップに振り切ってからの曲がメインなんですか？
須田：えーと、「ウエンズデイ」なんかは2ndにもともとアコースティックな感じで入っていた曲をバンドアレンジでやろうかってやったらあんな感じになったんですけど。「pluto」は僕じゃなくて、藤井の前のギターのやつが書いた曲なんです。もうかなり古い曲なんですけど、それ以外の4曲はパワーポップに振り切るぞってなってから僕がもう思いっきり狙いに行って作った曲ですね（笑）。もう、思いっきり狙いに行きましたね！一番意図的にいったのは「プロムクイーン」ですね。
フジ：あれはもうあのネタというか、あのリズムとギターで分かる人に向けた合い言葉だよね。
須田：あの歌詞感がやりたかったんですよ。 ゆったらWheatusの「Teenage Dirtbag」なんですけどね。
一同：ふふっ（笑）
フジ：ネタ元をWeezerの「Beverly Hills」ですか？って聞かれて、違うって言ってたよね。
須田：いまだに「Beverly Hills」ですよねって言われるんですけど、違うんです。元々「Beverly Hills」だって「Teenage Birtbag」が元ネタなんじゃないかなって思いますけど。RiversもゆるーいカバーをYoutubeに上げてましたしね。
フジ：Weezerでも「この曲好きすぎるから自分のものにしたい」くらいの勢いでライブでやってるもんね（笑）。
とにかく、その4曲を軸に『この恋は呪い』ではぶっといギターとキラキラのメロディーが全開な訳だけど、さっきの「pluto」。コレ。当然褒められることもあると思うんですよ。「須田君本当に良い曲書くよね、plutoとか！」みたいに。あれは共作ってわけではないの？
須田：あれは完全に前のギターの谷村が作った曲です。
フジ：セルフライナーノーツに書いてたもんね。
須田：あれもあの当時に僕がMotion City Soundtrackに狂ったようにハマってて（笑）。それをメンバーに聴かせてたんですよ。これはやばいっつって。『My Dinosaur Life』とかの頃の感じを意識してギターの奴が作ったんやと思うんですよ。
フジ：じゃあその、バンド内でのグルーブはナードマグネットに流入してるんですね。
須田：そうですそうです。
Q：ナードマグネットヒストリー
須田：ナードマグネットは大学で組んだんです。ずっと大学でやってて全員卒業しちゃって・・・。
オサム：最初にそのメンバーで組んだのがナードマグネットだったんだ！？
須田：そうです。最初からナードマグネットってバンド名で。でも最初のころはなんとなくで名前も付けたので、そんなに今ほどやりたいことも固まっていなかったですし・・・。
オサム：須田君がパワーポップにシフトしようと思ったきっかけってあるの？
須田：もう今はいないバンドなんですけど、当時ライブハウスで知り合ったエニクスパルプンテってバンドがいて・・・。
フジ：すげぇドラクエなバンド名！
須田：ユナイテッドモンモンサンの前身バンドなんですよ。エニクスパルプンテってあの人らで活動してて。今やユナイテッドモンモンサンって松岡恭子がメインじゃないですか。女性ボーカルで。じゃなくて、ギターの大水君て人がいるんですけど、その人とツインボーカルやったんですよね。で、エニクスパルプンテ時代はその大水君がメインボーカルはることが多くて。その中でものすっごいWeezerな曲があるんですよ。ほんまにWeezerを日本語にしたみたいな「Goodbye My Lover」という曲が。で、それに出会って「あ！くやしい！」って思ったんですよ。それで出会った次の年くらいにeo Music Tryっていう大阪のコンテストでエニクスパルプンテが優勝したんですよ。
フジ・オサム：ほぉー。
須田：あいつら優勝したすげーってなって。僕その当時福井県に住んでたんですけど、自宅でネットでエニクス優勝ってのを見てて、俺はこんなとこで何をしてるんだ？と。その勢いで「おっしゃ、曲作るぞ」ってなって。そん時に前自主で出してた「ルーザー」って曲が出来たんです。あれが自分の中でWeezerっぽさをはじめて出した曲だったんです。でメンバーに聴かせたらすごい反応が良くて、「これ、めっちゃいいね」って言ってくれて。そこで、ポップな方で行けるんじゃない？と。で、「ルーザー」の次にめちゃくちゃポップなポップソングを書いてやろうと。その後次の年のeo Music Tryに俺らも出るぞって思って「After School」を作ったんです。
フジ：ほぉー！そこで「After School」なんだ。
須田：もうなんか自分の好きなことをやってやろうって思って。ポップにポップに・・・。
フジ：そのeo Music Tryはどうだったの？
須田：・・・ポッキー賞っていうですね・・・笑。ポッキー一年分。江崎グリコの方にえらい気に入っていただいて、その日のうちに届けていただきました。台車にダンボール三箱となんか端数が上に乗ってて、365箱ちゃんと。
一同：笑
（ここで予定時間オーバーのため藤澤離脱）
Q：ナードマグネットの曲はどんなイメージで書いているのか？やはり失恋や女の子？
須田：うーん、曲一つ一つに物語がある感じですね。映画を見て曲を書いたりする事がちょいちょいあって。
オサム：あ、この間ライブのMCで言ってたよね。
須田：そうです、いとしのエレノアは映画「ローラーガールズ・ダイアリー」のエレン・ペイジのことを歌った曲で。・・・そんな感じて映画を見て曲を書くこともあったり。あと特定の映画で無くても、「こういう映画ありそう」みたいなのもあります。自分の中で憧れてれ世界みたいなものについての歌であるかもしれないですね。自分の中にメッセージがあってそれを吐き出すとかじゃなくて、憧れを歌うというか。
オサム：なるほど。「俺はモテたいぜ！」って強いメッセージでなく、憧れなんだなぁ。世の中で評されてるRivers CuomoとかWeezer像もそうだもんねぇ。実はRiversはモテるしね（笑）
Q：実は須田くんはモテる疑惑について
オサム：実は須田くんはモテる疑惑について聞きたいんですが（笑）。
須田：実は学長もモテるって聞いたんですが（笑）。
オサム：実はモテないんだけどなぁ・・・。ま、俺のことは置いといて、須田くんは軽音の部長さんだったんでしょ？部長さんはモテるでしょ！
須田：そんなことないっす（笑）。部長だからといってなんかあったとかは無いです。むしろすっごい生真面目というか心が狭いというか・・・。「ちゃんとやらな！」ってなって、すっごいピリピリしてたんですよ。もうひたすら怒ってました。「なんでやねん！お前らちゃんとしろよ」みたいな（笑）。もう、ちょっと近寄りがたいオーラみたいなの出てたんじゃないかなと。怖いなぁみたいな。関西弁でいう「イラち」ですね。心が狭いんですね（笑）。
Q：須田くんとアイドルについて
オサム：じゃあ部長さんだとアイドル好きですみたいなの出しにくかったんじゃない？
須田：アイドルはここ2、3年ですね好きになったの。部長時代はむしろエモキッズでしたね（笑）。詳しくは言えないんですけど、大学の時にある地獄みたいな出来事がありまして。ちょうどMotion City Soundtrackの三枚目が出た時で、僕が墓場まで持っていくアルバムの中の一枚なんですけど。
オサム：墓場アルバムだ！
須田：そう、墓場アルバム。『Even If It Kills Me』。その時はじめてエモキッズの心境を理解しましたね。「あ、エモってこういう人のためにあるんや」って。
オサム：はぁー、気持ちが音にリンクしたんだ。
須田：そっからもうMotion City Soundtrackがめちゃ好きになって。そう、だから（Motionの）二枚目と三枚目は墓場アルバムなんですよ。そのころは気分が鬱ぎ込んでいて、ずっとそればっかり聴いてました（笑）
オサム：で、なんでアイドルに向かったの？
須田：あ、アイドルはそれもまた色々あって心が弱ってた時期があったんですよ（笑）色々あって心が思いっきり疲れてた時に、ネットでももクロが話題になっていて。ももいろクローバーってアイドルがももいろクローバーZになったらしいとかって。なんじゃそりゃ、なんか面白そうやんてYoutubeで見てみたんですよね。そしたらまだ10代の女の子がね、もう・・・。そん時僕が見たのが申請かまってちゃんと2マンをした時ので。最初の冒頭7曲くらいをノンMCでぶっ通しでやってたんですよ。BRAHMANみたいに。それを見て僕、「うわ、すっげー」ってなって。ぐっと興味を惹かれて。でアルバム聴いたら曲もいいなぁって思って。でライブを生でみたら本当に圧倒的なパワーで。「アイドル楽しいかも！？」ってなったんですよ。
オサム：ももクロが初アイドルだったの？
須田：あ、Pafumeとかはありましたけどあれはみんなポーズで聴くところとかもあるじゃないですか。中田ヤスタカサウンドだぜぃみたいな。だからホンマにアイドルをアイドルとして聴いたのはももクロが最初かなぁ。で、その他のアイドルも聴いてたら、あぁ面白いなって。すごく音楽的に豊かな。自分の中のベストアルバムはlyrical schoolのアルバムなんですけど。全ジャンル合わせたベストアルバムがリリスクの『Date Course』ってアルバムなんです。めちゃくちゃいいですよ。一本の映画みたいなアルバムです。アイドルていうよりコンセプトアルバムみたいな。
オサム：すごいなぁ。俺は流石にそこまでまだ踏み込めてないんだよなぁ（笑）
須田：まぁ、アイドルってジャンルをまた一つ見つけてしまったので大変ですけどね！
Q：東京で行われるこの恋は呪いツアーに向けて意気込みを！
須田：東京は二月に行って以来ですね。前のアルバムのツアーでは行ったけど、全然違うバンドだったので。今のナードマグネットになってからは二回目です。前の時は雪が降ってて大変やった時です（笑）。意気込みとしては、こういう音楽を見つけて欲しいというか。全国ツアーが始まったばかりなんで、多分（普通の人には）馴染みのないジャンルだと思うので。馴染みのない人達に、こんな音楽もあるよって見つけて欲しいです！
オサム：アカデミーをあげてパワーポップファンを集めて応援しますので！そして楽しみにしておりますので！
須田：はい！パワーポップが好きな人って探せばいるんだなって思ったので（笑）、是非そういう人達と仲良くなりたいと思います。本当に東京のアカデミーのお客様には友達になってくださいと！仲良くしてください！ずっと探してました！
オサム：はいー！では長い時間ありがとうございましたー。
と、飲みながらのロングインタビュー。ナードマグネットの全容を少し解明出来たのではないだろうか。学長としても本当にお友達になれて嬉しい須田君！ライブ楽しみにしています。きっと素晴らしいライブが展開されることでしょう。アカデミーはこれからもナードマグネットを全力でプッシュしてゆきます！
////////////////////////////////////////////////
POWERPOP ACADEMY presents
ナードマグネット 「この恋は呪い」リリースツアー・レコ発東京編
2014年6月21日（土）
新宿NINE SPICES (http://9spices.rinky.info/)
出演
・ナードマグネット
・竹内サティフォ（BAND SET）
・ジェニファー
18：30スタート (18:00オープン）
通常前売：2,000円 当日：2,500円（1D別）
※高校生以下無料・要DM予約
POWERPOP ACADEMYの公式ツイッターまたはFacebookページから。
チケット予約
【先行割引・特典チケット】
＜特典付き通常先行チケット【呪割】＞
THISTIME ONLINESTORE
＜先行割引チケット＞
THISTIME ONLINESTORE
【一般チケット】
5月12日（月）より発売開始
・チケットぴあ 232-960
・e+(イープラス) http://eplus.jp/
・NINE SPICES 店頭 03-3205-1439 前売り
////////////////////////////////////////////////
＜トラックリスト＞
1.ばくだんベビー
2.pluto
3.恋は呪い
4.プロムクイーン
5.いとしのエレノア
6.ウェンズデイ
1｜2｜3
Jun 20, 2014
