【対談インタビュー】1stフルアルバム発売記念!注目の60'sガールズ・ポップ・バンドThe Pen Friend Club
Interview with The Pen Friend Club
完璧なサウンドディレクション、1965年のウォール・オブ・サウンドを真空パックしたクオリティでBeach Boysのガチファンはもとより、当時を知らない若いリスナーからも、今大きな注目を集める東京のガールズ・ポップ・バンドThe Pen Friend Clubが遂に今月16日にファースト・フル・アルバム『Sound Of The Pen Friend Club』を発売する。
アカデミーではこのニュー・アルバム発売を記念して、The Pen Friend Clubのブレインでもあるヴォーカル・ギターの平川雄一とベースの西岡りえ、そして彼らと親交も深く自主製作盤『Four By The Pen Friend Club』ではライナーノーツも提供したVIVIAN BOYSのTOMMYを迎え、4者対談インタビューを敢行。The Pen Friend Clubの結成秘話やサウンドについて、そして新ヴォーカル向井はるかについて、色々とお話を伺った。
POWERPOP ACADEMY:本日はどうぞよろしくお願いします。まずは、The Pen Friend ClubとTOMMYさんの馴れ初めと言うか、どういう風にお知り合いになられたのか、その辺りからお聞きしてよろしいでしょうか。
平川雄一(Vocal/Guitar):僕は、もともとTOMMYさんの所属するバンドVIVIAN BOYSの名前は知ってたんです。ライヴは見た事なかったんですが、人気のあるガレージバンドだな、と。で、The Pen Friend Clubを始めてから、あるとき突然Facebook上で繋がって。TOMMYさんが、The Pen Friend Clubを絶賛してくれたんですね。
TOMMY(VIVIAN BOYS):海外の友人から(The Pen Friend Clubの)情報が入ってきてたんですよ。Youtubeの動画をシェアしてきて、「これ、すごく良いよ」って。それで見てみたら、The Pen Friend Clubのライヴ映像だったんですけど、「この(Beach Boysの)カバー曲やってるんだ!?」って思って。再現度クオリティーの高さに驚いて。しかも会場がUFO CLUBだったりGreen Appleだったりして、「これ見に行けるじゃん」と思ったんです。こんなことやってる人たちが近くにいるのか、と。それで思わず(Facebook上で)声をかけて。
平川:そうそう、いきなり長文でメッセージ送ってきましたよね(笑)
TOMMY:まとめるのが苦手なんで(笑)
平川:あそこまでべた褒めしてくれる人はなかなかいなくて。でも「なんでVIVIAN BOYSの人が!?」って(笑)
TOMMY:僕もBeach Boysマニアで、コピーバンドをやってたことがあって。彼らのカバーをやることがどれだけ大変なことかわかるんですよ。なのにThe Pen Friend Clubのクオリティーはやばいな、と。Beach Boysのカバーって、コーラス一つとっても誰かがちゃんと統制をとってガチガチにまとめていかないとできないんですが、普通のバンドの人たちはそういうのつまらないから、みんなやりたがらないんですよね。それをここまでまとめあげた企画力というか、統制力がものすごいよね。そして、決して端折ったり楽をしたアレンジになっていない。もうガチというか。こういうバンドはそうそういないな、と。
PPA:Beach Boys純度が高いというか。
TOMMY:もうスペシャル高いですね。あと、実は僕ガールズ・バンドって基本的に嫌いなんですよ(笑)
平川:言ってましたね(笑)
TOMMY:でもそれを凌駕したというか、今は逆にThe Pen Friend Clubのそこにやられてます。女の子がこれをやってるのが良い、と(笑)
平川:でも、実は最初からガールズバンドにしようと思ってたわけではないんですよ。結果的にそうなっただけで。
PPA:ええ!そうなんですか?
平川:初ライヴ以前の、本当に初期の頃は男のメンバーもいて、音楽性も全然違って。50年代のロックンロールとか、ガレージとかやってたんですよ。シンプルなことをやろう、と。で、やってるうちにどんどん欲が出てきて。やっぱりBeach Boysが死ぬほど好きなので。こっちもできるんじゃないか?ってどんどんそっちに寄って行ったんですよ。で、第一期のドラマーのあいこさんが別でガールズバンドをやっていて。そちらのメンバーに入ってもらったりしていく内に女子率が高くなっていったんです。最終的に、第一期のヴォーカル、夕暮コウさんが入って「やっぱ女子やな!」と(笑)
PPA:じゃあ、最初から女子バンドっていうコンセプトありきではなく、徐々に集めていった感じだったんですね。
平川:そうなんです。最初は僕がメインヴォーカルでしたしね。
TOMMY:いや、ほんとよく集めたよね。
PPA:僕も最初The Pen Friend Club聴かせてもらった時に、やっぱり夕暮コウさんのインパクトというかクオリティーに一発でやられて。まさにThe Pen Friend Clubにバッチリな雰囲気を持った方ですよね。でも残念ながら今回脱退されてしまって。
平川:そうですね。でも新しいヴォーカルの向井はるかがこれまた逸材でして。夕暮コウさんは彼女自身のスタイルというか、どんな曲でも彼女らしい歌だったんですが、向井はオリジナルの再現度がすごいんです。もう、Brian Wilsonそのものというか。Beach Boysマニアの僕が聴いても関心するくらいなんです。だから、夕暮コウさんとはまた違うベクトルで良いヴォーカルが入ったな、と。
TOMMY:いやあほんとライヴが楽しみだよね。(編注:この対談は初ライヴ前に行いました)
平川:そうですね、早くライヴがしたいですね。
PPA:向井さんはどういう流れで加入されたんですか?
平川:向井はもともとりえちゃんとバンドをやっていて。
西岡りえ(Bass):もともとは、私がやってるSchultzというバンドでヴォーカルをやっていて。そのバンドのメンバーが抜けちゃった時に、平川さんには助っ人でドラムを叩いてもらって、そこでお互い知り合った感じですね。
平川:そうそう。で、ちょうどThe Pen Friend Clubから夕暮コウさんが抜けるってなって。
西岡:それで次のヴォーカルとして「向井、どう?」って平川に聞いたんですが、最初はSchultzではHeadcoateesみたいなことをやってたので、あまりピンとこなかったみたいで。
平川:そうですね。でも、逆に「Headcoateesみたいなことできるんだ」とも思って。あの感じを出せるのかこの子は、と。
西岡:途中から、良いかもしれないってなったよね。
平川:しかも向井はHeadcoateesみたいなのが歌えつつも、カラオケでは初音ミクとか松田聖子とか上手いこと歌うんですよ。特長を掴んで自分のものにするのが上手いんです。だから、これはいける!と思って。
PPA:なるほど、これはやはり期待が高まりますね。ではちょっと話を戻してThe Pen Friend Clubのサウンドについてお話を伺いたいと思います。The Pen Friend Clubの最大の魅力はあのサウンドにあると思うんですが、やはりご自分でおっしゃるように1965年のサウンドがキーポイントなんでしょうか?
平川:そうですね、細かく言うと1965年~1968年のサウンドを目指してますね。1964年にはならないんです。64年まではポップス、ロックンロールなんです。65年になるとソフト・ロックが入ってくるんですね。Beach Boysの『Today』というアルバムがあるんですが、ソフト・ロック前夜というか。このアルバムには64年以前のロックンロールと65年以降のソフト・ロックの両方が入ってるんです。もうそこが大好きなので。まぁ要はなにを目指すというか、ひたすら僕の自己満足を追求してるだけなんです。ヴォーカルが変わろうがメンバーが変わろうが、僕が満足すればそれでいい!(笑)
TOMMY:ついに言い切った!(笑)いや、そうは言うけど彼はメンバーへの気遣いが素晴らしいよ。結局は平やんの自己満足だったとしても、それを追求するためにメンバーをうまく動かしてる。言うなればPhil Spectorの逆だね。逆・スペクター(笑)
平川:逆・スペクター!(笑)メンバーによく言われます。平川さんは腰は低いけど、押しが強いって(笑)
TOMMY:最強だよね(笑)
平川:今の時代、宅録でやろうと思えば簡単にできるんですよ。でもどれだけ宅録で作り込んでも、いまいち燃えないんですよね。やっぱり、バンドでやりたい。バンドのミラクルに憧れてるんです。
TOMMY:平やんの、憧れるものをそのままやり切る、っていう姿勢は素晴らしいよ。何をやっても大丈夫な気がする。「Sound Of The Pen Friend Club」を聴かせてもらったけど、ここまで掘り下げてやり切れてるんだったら、もうどこに行っても大丈夫。
平川:今、ものすごい愛を感じました(笑)
The Pen Friend Club / Sound Of The Pen Friend Club
4月16日(水)発売 ¥2,376(税込)
<トラックリスト>
Do I Love You (STEREO)
Don't Run Away (STEREO)
Newyork's A Lonely Town (STEREO)
When I Grow Up (To Be A Man) (STEREO)
Darlin' (STEREO)
I Sing A Song For You (STEREO)
I Fell In Love (STEREO)
Do I Love You (MONO)
Don't Run Away (MONO)
Newyork's A Lonely Town (MONO)
When I Grow Up (To Be A Man) (MONO)
Darlin' (MONO)
I Sing A Song For You (MONO)
I Fell In Love (MONO)
Do I Love You (A CAPPELLA)
Don't Run Away (A CAPPELLA)
When I Grow Up (To Be A Man) (A CAPPELLA)
I Fell In Love (A CAPPELLA)
Do I Love You (INSTRUMENTAL)
Don't Run Away (INSTRUMENTAL)
When I Grow Up (To Be A Man) (INSTRUMENTAL)
I Fell In Love (INSTRUMENTAL)
LIVE SCHEDULE
●4月20日(日)
新宿JAM
■BAND
THE HAMMOND CONNECTION
VIVIAN BOYS
秘密のミーニーズ
,,,and more
■DJ
mineaki
Morrie Morissette
●5月5日(月祝)
大阪 難波メレ
[ SHAKE SOME ACTION!!]
OPEN 18:00 START 18:30
AD ¥1800 DOOR ¥2000
共にd別
■BAND
ザ・ペンフレンドクラブ(東京)
THE FLAMINGO CLUB
Jimmy&His Mojomen
THE ZIP
ペンシルズ
The Hallucination
<トラックリスト>
01.NEW YORK'S A LONELY TOWN (MONO)
02.DARLIN‘ (MONO)
03.I SING A SONG FOR YOU (MONO)
04.NEW YORK'S A LONELY TOWN (STEREO)
05.DARLIN` (STEREO)
06.I SING A SONG FOR YOU(STEREO)
<トラックリスト>
01.Do I Love You (MONO)
02.Don`t Run Away (MONO)
03.When I Grow Up (To Be A Man) (MONO)
04..I Fell In Love (MONO)
05.Do I Love You (STEREO)
06.Don`t Run Away (STEREO)
07.When I Grow Up (To Be A Man) (STEREO)
08.I Fell In Love (STEREO)
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Apr 14, 2014