【FEATURE】パワーポップ・アコースティック・セッション10選+おまけ
10 BEST POWERPOP ACOUSTIC SESSIONS
パワーポップと言えば「パワフルなサウンド」「ポップなメロディ」という二大要素が重要であるが、特に後者はその最重要ポイントであることは言うまでもない。歴代のパワーポップアーティストは12個しかない音、6本しかないギターを使ってたくさんの素晴らしいメロディを発明してきた。
そこで、今回はその「メロディ」の魅力が十二分に引き出される”アコースティックセッション”というシンプルな演奏形態に焦点を当て、普段のロックサウンドからは良い意味でかけ離れたレアな音源を探し出してみた。
それでは、ベスト・パワーポップ・アコースティック・セッション10本をご紹介しよう!
Weezer - "Memories"
「one song, one take, one cab」をモットーに、ロンドンを走るタクシーの後部座席で超有名アーティストがセッションしちゃう、という映像企画Black Cab SessionsシリーズのWeezer回。今やカルト的な人気を誇る同番組でWeezerが選んだのは、2010年に発表された8枚目のフルアルバム『Hurley』からのシングル曲「Memories」。Riversがオリジナル版よりもノリノリで歌っているように見えますねー。ギターを弾くのがPatrickというのも◎。実はこのセッション、完全にアポなしでタクシーを捕まえてるそうですよ。
Fun. - "We Are Young ft. Janelle Monáe"
Fun.のホームレーベルであるFueled by Ramen企画によるアコースティックセッション。演奏されている大ヒットシングル「We Are Young」でFun.と共に一躍名を広めた歌姫Janelle Monáeを迎えてのデュエット。Nateとふたりして超特大の声量がパワフルすぎて震えますね。楽器としてはピアノ(キーボード)とアコースティックギターだけですが、オリジナルのゴージャスなサウンドに勝るとも劣らないインパクト。
Third Eye Blind - "Deep Inside of You"
Third Eye Blind恒例となっているホームタウンSan FranciscoのThe Fillmoreでのショウで披露された「Deep Inside of You」のアコースティックバージョン。ステージの真ん中に4人集まった親密な感じがまた曲とマッチしていて感動の上乗せ。本当に色褪せない名曲だ。興奮しすぎた観客からの「ディービン゛ザイ゛ドブユ゛ー!!」のシャウトも微笑ましい。
The Posies - "Licenses To Hide"
フランスの音楽WEBサイトLe Cargo!のアコースティックセッション企画でのThe Posies。パリのとあるバーにて撮影されたそう。相変わらず良い声すぎるJonとKenだがコーラス要員として二人の後ろにスタンバってるMattもナイス・ハーモニー!曲は最新アルバム『Blood/Candy』収録の「Licenses To Hide」。またこのバーが良く似合う曲!
Fountains Of Wayne - "NPR Music Tiny Desk Concert"
米ラジオ局NPRのWEBメディアNPR Musicが企画するアコースティックライヴシリーズ"Tiny Desk Concert"でのFountains of Wayne。実はこの会場、NPR Musicの事務所なんだとか。照明・音響ほぼゼロのアンプラグド。これ、見ているお客さん達には完全に生歌&生音ですからね(ベースだけPAシステムに繋いでるみたいですね)。演奏されているのは"The Summer Place"、"Valley Winter Song"、"A Dip In The Ocean"、"Troubled Times"となかなか渋い選曲。
Foo Fighters - "Everlong"
今でこそ、ライヴアルバム『Skin & Bones』のおかげでアコースティックセットが定着しているFoo Fightersですが、1999年当時のまだまだやんちゃ盛りの頃のアコースティックセッション。ちょっと危なっかしいというか新鮮ですね。アレンジが最近のものと全然ちがう!というかメンバーみんな若けぇ!
The Rentals - "Life Without a Brain"
先日15年振りのアルバム制作のニュースがファンを震撼させたThe Rentalsが、2007年に米ミネソタのラジオ局The Currentでスタジオライヴを行ったときの映像。アコースティックが板につきすぎていてびっくりするこのほっこり感。この他にも「Last Romantic Day」の映像もあり。
Mika - "Grace Kelly"
MIKAの名を一躍世界に知らしめた超キラーチューンシングル「Grace Kelly」のピアノ弾き語りとほんのすこしアコースティックギター(これ本当に必要だったのか??)バージョン。表情豊かすぎる彼のヴォーカルには余計な味付けなんていらないと感じさせるセッションですねぇ。残念ながら動画の詳細がわからないが、おそらく1stリリース時にどこかのTV番組企画でしょうか。
Yellow Card - "Missing The War"
米TV番組Walmart Soundcheckに出演した際のアコースティックセッション。しかもBen Folds Fiveの、Brickに並ぶ超名曲「Missing The War」。ピアノがギターに変わっただけで、多重コーラスもしっかり再現されたりしていて結構原曲に忠実なアレンジになっている。普段はガチガチのエモ系ロックの彼らだが、つい先日自身のヒットアルバム『Ocean Avenue』をアコースティックに再アレンジした『Ocean Avenue Acoustic』をリリースしたばかりだし、案外自分たちでもこのスタイルしっくりきているのかも。
Ozma - "Gameover"
先日、6年振りのフルアルバム制作を発表し、ファンの期待を集めまくっているOzma。Weezer的爆音&ピコピコシンセサウンドの代名詞な彼らも、意外にもアコースティックがなかなかサマになっている。曲は3rdアルバムから「Gameover」。オリジナルでは爆音に埋もれていたメロディの素晴らしさがはっきりとわかるアレンジ。5人全員でのアコースティックセットも見てみたいですね。
Ben Folds - "Jackson Cannery"
最後は少し変わりダネ。2011年の東日本大震災へのチャリティーとしてHansonの司会のもと開催された「SXSW4JAPAN」。R.E.M.やBowling For Soupと並び、このイベントに賛同したBenが自宅よりストリーミングライヴを行った時の映像。なんと引いているのはピアノではなくギター!これはレアですねぇ。しかもギターもかなり上手い。そして足!足!
【おまけ】
Thom Yorke & The Posies - "Wonderwall"
最後にひとつおまけを。
なんとThom YorkeとThe PosiesのJon、KenがプレイするOasisの「Wonderwall」カバー!残念ながら映像は見つけられませんでしたがCBCのラジオセッションでの一幕とのこと。Thomは歌詞を変えるし途中で終わるし完全におふざけですね。でも激レア。JonもKenも歌わないのが残念!
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Dec 19, 2013