【FEATURE】祝ポール来日! Wingsのベスト「ゴキゲン」ソング TOP10
Wings' 10 Best Upbeat Songs
いよいよ間近に迫ったポール・マッカートニー来日公演を祝して、始まったばかりのベスト10企画に早くもサー・ポールの登場です。名曲が文字通り山のようにあるわけですが、アカデミーではビートルズ以降のポールがもっともパワーポップしていたWings時代の楽曲に注目。エッジの効いたナンバーで、しかも当時のバンドでの演奏風景が楽しめるプロショット映像があるものを選んでみました(「Jet」「Rock Show」といった、超有名曲は除外)。どれもかっこよくて順位なんか決められないから、いきなり掟破りの“曲名アルファベット順”です。許せ!
それではアカデミー選定、Wings(およびPaul McCartney&Wings)のベスト「ゴキゲン」ソングTOP10をお楽しみください。
Big Barn Bed
アルバム「Red Rose Speedway(1973年) 」の冒頭を飾るファンキーなナンバー。“Who's that coming round that corner?~”のフレーズは、1971年リリースの傑作アルバム「Ram」の収録曲「Ram On (Reprise)」のエンディングで、既にさらりと歌われている。ビデオは米英で1973年に、日本では1974年に放映されたTVスペシャル“James Paul McCartney Show”のオープニングシーン。各メンバーの自己紹介(アンケートに回答したもの)も楽しいので、ぜひチェックを。
Getting Closer
Wingsのラストアルバム「Back To The Egg (1979年)」収録。イントロなしで、いきなりジャーン!とスタート。テンポはさほど速くないのにすごく疾走感があって、スーッと耳に入ってくるけど実はけっこう大胆な曲展開をしている。ビデオは1981年にイギリスで放送されたTV番組「Back To The Egg」からの映像なので、最初に前振りの映像(アルバムジャケットを再現)が入っている。すぐに曲を聴きたい方は、1分ほどスキップを。ショートヘアのPaulもいいね!!
Helen Wheels
1973年リリースのシングル曲。邦題は「愛しのヘレン」。当時流行していたグラムロックの影響を感じさせる、ちょっとサイケで陽気なブギ。ちなみに“ヘレン”は、ポールが愛車(ランドローバー)につけた愛称だとか。シングル曲なので、プロモーションビデオはけっこう凝ったつくり(手作り感満載だが、そこがまたいいじゃないか)。ドライブしながらはしゃぐ姿や、いろんな楽器をとっかえひっかえ演奏する様子など、見どころいっぱい。それにしても3人仲がいいなぁ(遠い目)。
Hi Hi Hi
1972年にリリースされ、全英5位・全米10位とWings初の大ヒットになったサード・シングル(「C Moon」との両A面)。セックスとドラッグを連想させまくる歌詞によりBBCから放送禁止処分を受ける(同年に発表したデビュー・シングル「Give Ireland Back To The Irish」も、こちらは政治的な歌詞を理由に放送禁止となっている)。ビデオは1976年に行われた全米ツアーの映像に、リリース当時(1972年)に制作されたプロモーションビデオを挟み込んだもの。
I've Had Enough
「London Town(1978年)」収録。邦題「別れの時」。オーソドックスなR&Rで、ポールのワイルドなシャウトや中間部のハーフ・スポークンな歌唱がクール! アルバムのレコーディング開始時、Wingsはポール、リンダ、デニー、ジミー・マッカロック、ジョー・イングリッシュの5人組だったが(この曲も5人で演奏)、その後ジミーとジョーが脱退。そのためプロモビデオには、後にメンバーとなるローレンス・ジュバーとスティーヴ・ホリーが出演。ではみなさん、手拍子のご準備を!
Junior's Farm
1974年リリースのシングル。アメリカでは最高位3位と大健闘している。新加入したギタリストのジミー・マッカロック(当時、二十歳を過ぎたばかり!)がその才能をいかんなく発揮。冒頭から最後まで、すべてのギターサウンドが、もれなくイカしてる。サビのハモりも快感。そして、終盤の曲展開がいかにもWingsっぽい。ビデオはBBCの音楽番組「Top Of The Pops」に出演したときのもの(だと思います。違ってたら教えて!)。口パクだけどかっこいいぞ! リンダ、化粧濃いぞ!
Little Woman Love
1972年リリースのシングル「Mary Had A Little Lamb」のカップリング曲で、転がるようなピアノが印象的なポップナンバー。レコーディングには、スラップ奏法の名手として知られるベースプレイヤー、ミルト・ヒントンがゲスト参加している。「Hi Hi HI」のカップリング曲「C Moon」とメドレースタイルで演奏されることが多いので、ここではそのパターンのビデオ(James Paul McCartney Showより)を選んだ。渋かっこいいオリジナル音源もぜひチェックしてほしい。
Nineteen Hundred And Eighty-Five
Wingsの最高傑作と称されることの多いアルバム「Band On The Run(1973年)」のラストを飾るピアノ主導の名曲。これでもかとばかりにドラマチックに仕立てられた管弦アレンジが、これまた素晴らしい。邦題は「西暦1985年」。ビデオは1974年にテレビ用に制作されながら、なぜか放映されなかったドキュメンタリー 「One Hand Clapping」の映像。オリジナルの音源と、スタジオライブの音がミックスされてておもしろい。煙草片手にシャウトとか、なにそれ、かっこいい。
So Glad To See You Here
「Back To The Egg」収録。ピート・タウンゼント、デヴィッド・ギルモア、ジョン・ボーナム、ジョン・ポール・ジョーンズなど総勢18名の“Rockestra(ロック+オーケストラ)”とWingsによる演奏。Rockestraメンバーは、1979年暮れのカンボジア難民救済コンサートで再集結し、もう1曲レコーディングされた「Rockestra Theme」を演奏している。ビデオはアビー・ロード・スタジオでのセッション~レコーディング風景を記録したドキュメンタリーフィルムの映像。
Spin It On
これもまた「Back To The Egg」に収録されている、パンク~ニューウェイブをポール風に料理した超アップテンポなナンバー。今回のセレクション10曲中3曲がここからというのは、このアルバムのロック色の強さのあらわれか。ビデオは「Getting Closer」と同じく、テレビで放映されたスペシャル番組(プロモーションビデオ集のようなもの)から。男性陣の揃いのフライトジャケットが、ハードなサウンドにマッチ。真剣に見ているとぐるぐる目が回る(笑)。
さて、あなたのお気に入り曲はランクインしていたでしょうか? 「この曲知らなかったけど、すげぇかっこいい!」なんて方がいたら、すっごくうれしいです。感想やご意見など、ぜひTwitterやFacebookでお知らせください。
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