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【ライブレポート】MIKA at 新木場STUDIO COAST 2013.5.14

新木場STUDIO COAST 2013.5.14

 2007年のフジロック+単独公演(東京)、2009年の一夜限定のショー(東京)、2010年の東名阪ツアーに続く4度目の来日公演(東京&大阪)。久々のステージを待ちに待っていたファンでスシ詰め状態の会場は、開演前からまさに熱気ムンムン(笑)です。

 ステージに目をやると、舞台中央の天井から吊り下げられた、三角形の小旗(グリーンの水玉模様)が連なる20本ほどのフラッグ・ガーランドが円錐状に広がり、フェスティバルやサーカスみたいなイメージ。ステージの左右には水玉柄の太い柱(左の柱には「ORIGIN」の文字、右の柱にはウネウネした曲線が赤く点灯しています)。で、背景には大きなパネルが4枚(これまた水玉柄で、「M」と「♡」と、あと2枚はアイコンみたいなイラストが書かれてました)。この水玉づくしは、Mikaが敬愛しているという草間彌生さんへのオマージュ? 毎度のことながら、Mikaのライブは開演前のステージを眺めているだけで、すでにワクワクしちゃいますね:)

 開演時刻を10分ちょっと過ぎたところで、バンドメンバーが登場。ステージ左後方にドラムセットがあり、その手前がベーシスト(キーボードも置いてある)、右後方には打楽器奏者がいて、その手前にギタリストとキーボーディスト(この人は管楽器も吹きます)。中央やや左寄りに、Mikaさんが弾くひび割れ模様(?)の黒いアップライトピアノが置かれ、センター前面にはマイクスタンド。もう、これだけでステージ上はけっこう満杯な感じです。ドラムが4つ打ちのリズムを刻み始めると、左右の袖から白地にグリーンの大きな水玉をあしらったガウンを着た6人の女性ダンサーが登場。おそらく彼女たちはこれまでの公演と同様、ライブ前にスタッフ(たぶんMikaのママ)にスカウトされ、段取りや振り付けをレクチャーされたお客さんたちだと思われます。
 ほどなく、小刻みに手拍子を打ちながら登場したMikaは、袖と裾に黒の装飾がついたオフホワイトのキュートなジャケットと紺のパンツ、リボンの巻かれたブラックの帽子(たぶんダービーハット)というファッション。で、はじまったのは「Elle Me Dit」。これまでの公演は(私の観た限り)すべて「Relax」でスタートしていたのでちょっと意外。フランス語にも関わらず、お客さんたち一緒に歌う、歌う! 音源だとかなりエレクトロ色が強いイメージですが、パーカッションの効果もあって凄く有機的で肉感的なビート感。早くも、フロアはカーニバル状態です。
 そして天に向かって突き抜けるようなハイトーンボイスが放たれ「Relax 」へ。マイク片手にステージ上を左へ右へと移動するたびに、黄色い歓声が上がります。オーディエンスにマイクを向けたり手拍子を促したりすると、すでに全面的に参加しているみんなの歌声がさらにボリュームアップ。会場内の一体感、ハンパないです。最後はヴォーグの表紙みたいに洒落たポーズで決まり!
 ピアノに移動し、「Blue Eyes 」のイントロをゆったりと弾きながら“元気だった?”“ものすごーーーく会いたかったよ”“君たちもそう?”なんて、胸キュンな挨拶をするMika。歌が始まると立ち上がり、ハンドマイクで歌唱。そして華麗な仕草でジャケットを脱ぎ、白いシャツ+真っ赤なサスペンダーというお姿に。後半、スティールパンの涼しげな音色も加わり、ますますごきげんなサウンドに発展していきました。最後は再びピアノに戻って、しっとりと終了。
 続いてピアノで弾き始めたイントロに“あ、Billy Brownね♡”とみんなが喜んでいたら、モンキーズのDaydream Believerらしきフレーズをスキャットしてから「Billy Brown」へ。なんですか、その楽しいフェイントは(笑)。あ、ここで気がついたのですが、暗転中やライティングが控え目のときは、ピアノを囲んでランダムに吊り下げられた5〜6個の電球がぽわんと温かく光ってるんです。シンプルだけどムードをがらりと変えられる、とても効果的な演出だと思いました。閑話休題。Billy Brownといえば、ラッパ隊の活躍が印象的ですが、この日のライブではキーボード担当のカーティスさんがアルトサックスを演奏。アルバムで奏でられている多層構造のホーン・アンサンブルからうまいことフレーズを抽出して、管1本とは思えない音の広がりを加えてくれました。エンディングはMikaの歌+ピアノ+サックスのみで哀愁漂うテイストに(ようやく1曲まるごとピアノ弾いてくれた♡) 。

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Jun 27, 2013

 

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