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【ライブレポート】Scott & Rivers at 渋谷QUATTRO 2013.4.4

スコットとリバースと仲間たち


2012年末のカウントダウンジャパンからセンセーショナルなデビューを飾り、遂にフルアルバムをドロップしたスコット&リバース。先日インタビューでも楽しく深い話を聞かせていただいた、今後が最も楽しみな二人のアルバムリリース後初のフルライブである。



ソールドアウトとあって客席は超満員!どんなオーディエンスが集まるのかドキドキしていたのだが、真っ当なWeezerファンとAlliserファンが応援に駆けつけた訳だからすごい熱気。でも、混じってすごく若いファンも、ちらほら。娘二人と付き添いのお母さんおばあちゃんや、WeezerTシャツペアルックのカップルなどなかなか素敵なお客さんが多い。そして、外国人の方もかなり多かった気がする。インタビューでも話題に上がったがもはや邦楽洋楽は関係なくジャンル「スコリバ」好きが集結したと言えるだろう。

スタート前は思いの外静かな客席。アルバム出てすぐのライブに期待と不安が入り混じった独特の緊張感が漂っていた。突然、派手なオープニング曲がかかりスモークが焚かれる。待ち切れない客席からはどこからともなく自然発生した手拍子が巻き起こる。ここでスコットとリバースが登場!開口一番スコットが「TOKIO!!!!!」とシャウト。
スコット「スコットアンド…」、リバース「リバースデス!」とお笑い芸人のような自己紹介。それでもファンは熱狂。スコットの「盛り上がって行こうぜー!」でアルバムでも一曲目の『BREAK FREE』。赤と水色のお揃いシャツを着て赤青ギターのカラーリングまでバッチリ決まった二人が交互にボーカルを取るこのスタイルはやはり気持ちいい。(この日の衣装はブランドとのコラボ商品との事。チャパオニックというブランドらしい。同時にスコリバタオルなども売られていた。)続けざまに『Freakin' love my life』。サビで二人が歌い上げる部分がグッとくる。
ここで、再度スコット「スコットアンド…」、(少し間があって)リバース「リバースデス!」と自己紹介。リバースが「ちょっと遅い(反応が)」と言うとすかさずスコットが「いいよいいよ、うちらのショーだからうちらのペースでいいんじゃない?ついてくればいい!あ、ちょっと靴紐が…」と笑いを取る。リバース「ヒザ?」。スコット「ヒザは大丈夫です。年取るとね、色々あるのよ。」と日本語のおしゃべりで盛り上げる。スコット「みんな楽しんでる?何を言っても笑うよねぇ。キューカンバ!」それでもオーディエンスは笑う笑う。スコット「二週間前にスコットアンドリバースのアルバムが出たんだけど、みんな歌える?日本語だから英語より覚えやすいよ!次の曲は?」。リバース「おかしいやつ」。本当に日本語がハッキリ聴こえる。もしかしたら音響スタッフもボーカルを大きめに調整してるんじゃないかと思うくらい。リバースのギターソロで歓声が上がる。僕のまわりでは「さすがリバース!」と話す声が聞こえたくらい圧巻のソロ。曲が終わるとあちこちで「リバース!」と黄色い声。それが落ち着くと負けないぞとばかりに「スコッッットォォー!!」と絞り出す ような声援が。これに応えるようにスコットのヴォーカルパートが多い『はじける』を演奏。二人のスタイルは対象的だ。スコットは髪を振り乱し、熱狂的に歌うスタイル、一方リバースはクールに、でも気持ちを込めて歌い上げるスタイル。静と動、赤と青。この二人の個性の混ざり具合もまたスコリバの魅力。考えたらどちらか片方でも十分ソールドアウト出来るクラスのボーカリストが贅沢なコラボレーションしているのだ。



曲が終わりオーディエンスが少し落ち着いたところでスコットが改めて挨拶を。「(自分達をさして)スコットとリバースと、(客席をさして)仲間たちへようこそー!」上げる上げる。「く、クマモンも仲間たちですよね?」と言うと客席からクマモン人形が投げ込まれる。みんな持ってるんだなぁ。リバースが「クマモン…小さいバージョン」といって喜ぶ。「リバースが熊本大好きで、そのおかげで家にクマモングッズがいっぱいあります。」客席にはクマモン人形を掲げているファンが何人も見えた。「昨日、Twitterのイベントをやっていて、一番好きな日本のお菓子はハッピーターンですって言ったら、今日たくさんもらいました!もっと高級なお菓子言っとけば良かった笑。」とキレイな流れのMC。スコットは本当に日本語が上手だ。先日インタビューさせてもらった時も、周りにすごく気を遣ってくれて、驚いた。演奏している時は実にエモーショナルなだけによりそのジェントルさが鮮明になる。
「次は一番難しい曲です。歌詞知ってたら一緒に歌ってね、誤魔化せるから。」といってスタートしたのはなんと木村カエラのbutterfly。音源ではじめて聴いた時も心が踊ったが、ライブも盛り上がる。そしてまさかの一曲、Weezerのsay ain't so!!スコリババージョン!イントロ二小節で客席がどよめく。日本語の曲よりもみんな歌えるのがより一体感を生んで行く。そして二番のAメロでリバースがいつもと違う歌詞を。「…目をそらし、壊れないようにbe cool…」なんと日本語で歌っているではないか!恐らくこの日のハイライトはここだと思う。客席と一体になってシンガロング!ギターソロもスコリバ二人で向かい合い熱演。暫く拍手が鳴り止まなかった。
そしてスコリバアルバムから「終わりのないこの詩」を演奏し仕切り直し。続いて「I need somebody」。この曲が個人的には一番好きだ。サビのメロディがシンプルかつピュアで胸が苦しくなる。若干歌のピッチが怪しかったのが残念だったが、曲が終わるとリバースが一言「イイ歌と思います!」と言ってくれて、思わずうなずいてしまった。そうなんだよ、リバース。この曲最高じゃないか。「朝は近い」「ほどけていたんだ」を立て続けに演奏しMC。「このプロジェクトは四年前くらいから始まって、僕はシカゴ・リバースはロサンジェルスに住んでて二人とも違うバンドもやってるし、出来るだけ集まって…。やっと二週間前にアルバムをリリースしてすごい気持ちよくて」「ジマン、ジマンデス」大きな拍手が巻き起こる。二人ともすごくいい笑顔。スコットが「次の曲でラストになります」と言うと笑っていいともの百倍でかい「えー!!?」。「今回のプロモーションで年末のカンウトダウンジャパンフェスに出たんだけれど、フェス自体は10年もやっててはじめてうちら外国人のアーティストで出れて本当に感謝しています。」大きな拍手。「国家のジマンです。」リバース日本語完璧に理解してる。「じゃあ、最後の曲やりましょうか…。あ、みんな落ち込んで無い?大丈夫、サマー…いやまだ何も決まってないから忘れて…。」ここでリバースが満面の笑顔で「サマーソニック、ロックインジャパン、ライジングサン…コーハク!」大きな歓声。本当かはわからないが、この勢いで紅白まで行って欲しい。
「最後の曲だけど、ゲスト呼びたいと思います。大きな拍手!ク・マ・モ・ン!」本当にクマモン来たー!客席は一斉に写真を撮る。
そしてやっぱりラストの曲は「homely girl」。流石にオーディエンスも大合唱。プロモーションでも相当数演奏しているだけあって演奏が一番安定している。紅白に出るならこの曲でしょう。まさに大団円!
鳴り止まない拍手。

スコット「いんですかー?」
リバース「オジャマシマース」
スコット「リバース丁寧ですね笑。」
アンコール一曲目は「ドラえもん」。日本人なら誰もが歌える曲だもの。「ハイ、タケコプター!」って歌ってしまう。アレンジも素晴らしい。「とっても大好き…」の後のブレイクにバスドラム4つ打ち。ここで間髪いれずにまさかのあの曲が!「buddy holly」。歓声と言うよりはもう悲鳴に近い熱狂。これも大合唱。ギターソロではリバースがモニターに登り盛り上げる。歌うパートも二人で仲良く分け合っていてスコリバアレンジで聴き応え十分。更にもう一曲、「君と二人で」でラスト。本当の大団円!
あちこちで「良かったねー。」「良かったよー。」が繰り返し聞こえる。嬉しいではないか、あの二人が日本語で日本のオーディエンスの為にバンドを組んでくれたのだ。



リリース後初ライブながら非常に考えられたセットリスト。
終演後SEでかかったのは
「遠く離れても」これでアルバムの収録曲全て。なんともファンサービスの行届いた流れではないか。一つだけ文句をつけるとすれば二人のハーモニー。一人一人がメインのボーカリストであるから、交互に歌うソロパートは文句のつけようが無い。しかし、メインシンガーであるが故にコーラスパートがもっともっと融合して欲しいのだ。もちろん二人に期待しているのはメインに合わせるきれいなコーラスなんかではない。お互いの持ち味を全面に押し出した真のハーモニーだ。これから紅白(?)まで走り続ける二人にはもうすでに見えているかもしれないが。
とにかく、暖かいとても気持ちのイイライブだった。そして、今後ますます期待が高まる僕らのバンド、スコット&リバースにエールを送りたい。


- セットリスト -
BREAK FREE
FREAKIN' LOVE MY LIFE
おかしいやつ
はじける
Butterfly
Say It Ain't So
終わりのないこの詩
I NEED SOMEBODY
朝は近い
ほどけていたんだ
HOMELY GIRL
_____________________________________

DORAEMON
BUDDY HOLLY
君と二人で

reviewed by ワタナベオサム
photo by Taku Fujii


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Apr 17, 2013

 

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