【INTERVIEW】「韓国語で歌わないといけません(笑)」Scott & Riversインタビュー (2)
『スコットとリバース』発売記念インタビュー
WEEZERのリバースとALLiSTERのスコットによるユニットScott & Riversのデビューアルバム『スコットとリバース』発売記念インタビューその2、完結編!
僕が生まれて初めてインターネットを使ったのはもうずいぶんと前のことになるが、その時初めて検索した単語、それは「WEEZER」だった。当時は音楽に関する情報を集めるなんてレコード屋に足しげく通うことと、月刊誌を隅から隅まで読み漁ることくらいしか手段がなかったのだからそれはとても自然な行為だったわけである。そんなまさに「憧れの人」、WEEZERのRivers Cuomoが、あのALLiSTERのScott Murphyと一緒に新バンドを結成、しかも日本語のバンドらしいと聞いたときは正直自分の中で受け入れることが出来なかった。遂に憧れのRivers Cuomoも昨今の韓流ブームのように日本で外貨を稼ぐ方針になったのかとか、Rock Star Cardの返却も近いなとなどという不遜な考えが頭をよぎった・・・。
しかし、新バンド「スコットとリバース」の音源を聴いた瞬間、僕らの凝り固まった頭は後ろから思いっきりぶん殴られた気がした。その新バンドは「とても」良かったのだ。曲はもう文句のつけようのない素晴らしい出来である上に、日本語の歌詞が自然に頭に入ってくる。「やられた」そう思ったバンドマンは少なくないと思う。
それでも疑問は残る。なぜ今日本で、しかも新バンドを結成したのか?今回は注目の二人にインタビューを敢行。しかも通訳無しの日本語でのインタビュー!!
PHOTO BY ASAMI OKUYAMA
(1)からの続き
── スコットに質問なんですが、「Balance」ていう英語詞ソロアルバム、日本語カバーよりもかなり好きな作品だったんです。But WalkerやLinus of Hollywoodが実は裏で曲かいてるみたいな、バンドで言うとThe All-American RejectsだったりBowling For SoupやSR-71あたりのイメージで。でもこの流れでいったらなんで日本語でやらなかったのかなって。
スコット:そうね・・・。あの時は、ずっとカバーアルバムばっかり作ってたから。だからもう僕は<日本語のカバーをする外人>ってイメージになっちゃってた。それよりも、僕のルーツっていうか普段やってることや好きなことも見てもらいたくて。だからルーツである英語でやったんです。あえて。1曲は日本語でやっていますけど。※ボーナストラックとして収録の「僕のあやまち ~Falling Apart~」
── 実はあのアルバムはもっとみんなに知ってほしいというか。パワーポップファンには特に。やっぱり一般の人のみならず、音楽好きの間ではそういうイメージだったと思うので
スコット:ありがとう。あ、あと、英語詞にしたことについてだけど、あの時は僕の日本語はそこまでじゃなかったから。オリジナルの曲のためにうまく日本語の歌詞が書けるか自信がなかった。
── じゃあ、今やっとScott & Riversとして日本語の歌詞で勝負できると。
スコット:(苦笑)出来たかどうか自分ではわからないけど・・。どうかな?
── いや、出来てますよ。90年代に音楽バブルがやってきて、いわゆるJ-POPが流行ったときにサビだけ英語詞というのがチャートの主流だったんですね。で、インディーのロッカーたちはみんなそれが嫌いだったんです、変な文化になっちゃったぞって。でも、Scott & Riversはシングルの「Homely Girl」しかりガチガチに日本語と英語じゃないですか。ただ本物にやられたらしょうがない、というよりも、2人は日本を理解しようとしているからイメージが全然違うな、と。これなら面白いなぁって。
英語と日本語の住み分けっていうのは意識してます?
スコット:J-POPカバーをしているのでわかります(笑) スコリバに関しては最初にリバースからもらった歌詞を見て、さっき言ったように英語だと良いけど日本語に訳すとつまらなくなってしまうものとか、どうしてもそのまま英語で出したい部分があったらそのまま残してみたいな。だから特に意識はしていない気がする。良ければイイみたいな。
── ・・・洋楽じゃないって売り出しているのでこの質問はやめとこうと思ったんですけど(笑)。あの、インドネシア人の友達が「本当にうらやましい、自分の国の言葉をリバースが歌っているなんて。」って言っていて、僕たちは「ザマーみろ」って思ってるんですけど(笑)。今後、スコットとリバースが英語、いやむしろ他の国の言葉でみたいな展開はあるんですか?
リバース:日本が好きではじまりました。それはありません。でも多分、韓国語。(一同笑)
── あちゃー!韓国語やるなら日本語のままでいて欲しいなぁ(笑)。
リバース:この間、ホテルのロビーにたくさんのファンがいて、スコリバのファンが!?って思っていたら、全員、同じホテルに泊まっている韓国人アーティストのファンでした。だから多分、韓国語の歌を歌わないといけません(笑)。
── 最後の質問です。我々WEEZER、ALLiSTERファンに対しても日本の歌謡曲シーンに対してもスコリバとしてまさにセンセーショナルなデビューを飾ったわけですが、今後の目標は?やっぱり紅白歌合戦ですか?笑
スコット:はい、もちろん。出れたら出たいです。
リバース:はい。毎年見ています。いつも。カナイ(家内)と家族と見ています(笑)。
いやはや、予想以上に日本語堪能。通訳無しでのインタビューは全く問題なし。終始気を遣ってくれて、もしかしたら日本人より気が回るんじゃないかと思うようなスコット。穏やかに、冗談を交えながら話してくれたリバースに厚く感謝したい。ついつい2人に日本の音楽文化について説明までしてしまったおこがましさをお許し願いたい。
とにかく!彼らの活動は外貨獲得でもなんでもなく、ただずっと日本語を話すから日本語の曲を歌う、とても自然な形だった訳である。なんというかただ感動。それしかないと思う。そして素晴らしいアルバムをドロップしてくれたことに感謝し、紅白までの道のりを全力で応援していこうじゃないか!!
◆Scott & Riversジャパンツアー詳細
2013年4月4日(木) 渋谷CLUB QUATTRO
OPEN:18:00 START:19:00
ゲスト:モーモールルギャバン
ALL STANDING :4,500yen(tax in)
一般発売日:2013年3月10日(日)
2013年4月5日(金) 心斎橋Music Club JANUS
OPEN:18:00 START:19:00
ゲスト:つじあやの
ALL STANDING :4,500yen (tax in)
一般発売日:2013年3月10日(日)
TOTAL INFO. Livemasters Inc.03-6379-4744
http://livemasters.jp/scott-rivers
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Mar 27, 2013