【ライブレポート】Motion City Soundtrack at 梅田CLUB QUATTRO 2013.2.19 <PART3>
JAPAN TOUR 2013 ライブレポート
そんな「L.G. Fuad」から続いた、内からこみ上げるようなセンシティヴな流れを覆すかのように、「A Lifeless Ordinary (Need A Little Help)」がプレイされる。憂愁を讃えたような流れから一転して、パワフルなステージングにオーディエンスも拳を上げて再び彼らを迎え入れるかのようだ。
歌い終わるとJustinが力強く「本当ありがとう!残念だけど、実はあと数曲で終わりなんだ。でも終わったあともそっち(客席の方)に行ってブラブラするからね。色々話したりハグしたりしようよ!」と、この時点で終演後のファンとの交流を約束。続けてプレイされたのは、「True Romance」。歌のない間奏で鳴り響く少し歪んだJesseのモーグの響きが小気味良くも繊細だ。
そんな「L.G. Fuad」から続いた、内からこみ上げるようなセンシティヴな流れを覆すかのように、「A Lifeless Ordinary (Need A Little Help)」がプレイされる。憂愁を讃えたような流れから一転して、パワフルなステージングにオーディエンスも拳を上げて再び彼らを迎え入れるかのようだ。
歌い終わるとJustinが力強く「本当ありがとう!残念だけど、実はあと数曲で終わりなんだ。でも終わったあともそっち(客席の方)に行ってブラブラするからね。色々話したりハグしたりしようよ!」と、この時点で終演後のファンとの交流を約束。続けてプレイされたのは、「True Romance」。歌のない間奏で鳴り響く少し歪んだJesseのモーグの響きが小気味良くも繊細だ。
曲が終わると、オーディエンスの一人が流暢な英語で「今日、私の誕生日なの!」とステージに話しかけ、Justinが「え、本当!?おめでとう!何歳になったの?」なんて聞く場面も。しかし、「でも次の曲で最後なんだよね」とJustin。
続けざまに、Tonyのタイトなドラムが鳴り響くと同時に、Justinが”Tell me that you’re alright”と問いかけるように歌い、昨年よりもさらにコール&レスポンスを求めている。「Everything Is Alright」だ!先のオーディエンスの誕生日のやり取りもあり、会場がたちまち歓喜の渦に巻き込まれる。しかも!昨年、NANO-MUGENの時よりも、明らかにオーディエンスの”Yes I feel just fine”のレスポンスの声が大きい。そんな光景を改めて眺めていると、「そうだ。こうしてまたMotion City Soundtrackを迎えられた僕たちは(「Everything Is Alright」の歌詞がそうであるように)痛みや傷を抱えていても、それでも、この瞬間だけでも『Everything Is Alright』とお互い言い合えるんだよな…」そんな感覚に陥ってしまった。
そんな感慨に耽っていると、本編は終演。Tonyが客席に向かって敬礼し、Matthewは客席にニヒルな笑顔でピースサインを送りつつ退場した。
もちろんのこと、アンコールを求める拍手は鳴り止まない。それに呼応するかのように、3,4分ですぐにメンバーはステージに舞い戻って来た。
「アンコールありがとう。じゃあ2曲だけプレイさせてもらうね」とJustin。
その内、1曲目は「Disappear」。イントロが流れると同時にオーディエンスが跳ね上がる!フラストレーションに満ちたパワフルな歌声ともに痙攣のように身体をくねらすステージングのJustin。バンドとしてのグルーヴには欠けてしまっていた部分はあったが、サビが生々しいエネルギーをもって響き渡る。アウトロもJesseが歪んだムーグをフィルタリングしながらRateノブをいじっているのかジュワジュワと鳴り響くシンセサイザーがパワーポップそのものだ。
そしてアンコールラストの2曲目は「The Future Freaks Me Out」。フロアが再び飛び上がる!最初のシンガロングパートはJustinが歌い切ったものの、サビの最後の”’cause we can get down”のブレイクは思わず多くのオーディエンスも歌わずにはいられない。間奏では、Justinが「今日は本当に来てくれてありがとう!」とまくしたてるようにシャウト。そして再びのサビで”I’m On Fire!”とオーディエンスも巻き込んでのシンガロングを起こし、熱気を保ったままアンコールも終演。
それぞれ去り際にメンバーはペットボトルの水を投げるのではなく、優しく客席に手渡ししたり、ピックを渡したり、スティックを渡したりとたくさんプレゼントをし、また前列のファンとは握手を交わしもしていた。
終演後、メンバーはMCでの約束を守り、すぐにロビーに駆けつけ(残念ながらなぜかJesseだけは不在だったが)、それぞれメンバーが思い思いにファンと交流…握手はもちろん、一緒に記念撮影をしたり、サインをしたり、ハグし合ったり、ライブの感想を言い合ったりと思い思いの時間を過ごしていた。その微笑ましい光景に、米国のヴェニューでのショーが終わった後の時間が思い起こされた。米国のヴェニューでライブを観る時は、大規模なヴェニューでもない限りアーティストは終演後にオーディエンスとお互い、その日のステージの感想を言い合ったり、時には一緒にお酒を楽しんだりする事が珍しくなかった。
僕は、米国はシアトルでもMCSを観る機会に二回、恵まれていたのだが、しかし、その一方は地元の野外フェスのトリで、残念ながら会場の物販でグッズを購入した人しか交流をする機会が設けられず(自分はこの時にグッズを購入し、Justinらメンバーと話す機会に恵まれたのだが、やはりそこはフェスの後。ほんの数分しか話すことはできなかった)、もう一方は中規模なヴェニューの2マンだったが、そちらでの彼らは前アクトで、何か用があったのだろう、彼らのステージが終わるとすぐに急いでバンで帰ってしまった。
ところが、この日はどうだろう。終演後すぐにも関わらず、彼らと触れ合いたいファン一人一人には気さくに話しかけ、心優しくファンと様々な交流していた。僕はJustinにそのことを伝えると、「それは日本の皆のおかげでもあるんだよ。君達の方がとっても優しいんだよ!本当にエクセレントさ!」と、はにかみながら答えてくれた。
ステージはもちろん、ステージを降りてからもフレンドリーでパワフルかつポップにファンの一人一人に優しく対応している彼らを見ていると、彼らを形容する言葉は数多くあれど、これもまたパワーポップを地でいくバンドなんだなと改めて気付かされた一夜であった。
<セットリスト>
1. Attractive Today
2. Her Words Destroyed My Planet
3. My Favorite Accident
4. Timelines
5. This Is For Real
6. When You’re Around
7. The Coma Kid
8. Last Night
9. L.G. Fuad
10. Broken Heart
11. Even If It Kills Me
12. Floating Down The River
13. Hold Me Down
14. A Lifeless Ordinary (Need A Little Help)
15. True Romance
16. Everything Is Alright
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17. Disappear
18. The Future Freaks Me Out
2013年2月20日恵比寿LIQUIDROOM公演レポートへ
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Feb 21, 2013