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【FEATURE】「サニチャーとプレイメイツの夜」吉野桃子VS山本聖 共演記念スペシャル対談(3)

「私たちは演奏だけやってっていうのがほんと理想」

90年代にアノラック再興ムーヴメント「レイトアノラック」の中心人物として一世を風靡したヨシノモモコ率いるSunnycharと山本聖率いるThe Playmatesとが16年振りの共演するポップファンには信じられないようなイベント「サニチャーとプレイメイツの夜」(すでにSOLD OUT)。POWERPOP ACADEMYでは開催を記念してダメモトでリーダー2人の関係を紐解くべく対談をオファー!なんと、2時間を超えるロング対談が実現してしまいました。リスナーにとっては衝撃の事実が出るわ出るわのビックリ対談(3)お楽しみください。


(2)からの続き


POWERPOP ACADEMY/藤澤:
じゃあ、ライブも今回はリスナーがどうとか関係なくやっちゃおうって?

桃子:聴く人のこと考えてやったことある?

聖:聴く人の事は考えないなぁ。

桃子:一回もない、私。「人が多すぎて苦しそうだな」とか「酸素足んないだろうな」とかそういうことは考えるけど。

聖:僕らはいつも「どうやったらバテないか」っていう・・・「最後までどうやってもたせるか」とか(笑)。

桃子:息継ぎどこでしようかとか。

聖:そういうことはすっごい考えるけど。

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
じゃあ、ちょっと良くある俗っぽい会話みたいなのは?お客さんがここで「キャー」で、「だろ?」みたいなのは・・・。

聖:そこはお互いないっすよね。MCでなんかとか演出でなんかとか。そこはお互い曲をやるだけ。歌うだけよね。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
そこは対極にある感じでしたよね。

桃子:嫌いじゃないんですよ。別に観てて。結構ちゃんとエンターテインメントみたいになってるやつは好きなんですけど、予定調和みたいなやつは、すごい苦手で。なんかやってて恥ずかしくなるから。アンコールとかも嫌いで、アンコールをすでに曲何やるか決めてるとかの時点ですごい嫌で。だって気持ち悪くない?曲をピックアップしとくぐらいならいいんだけど、セットリストに書いてあるっていうだけで冷めちゃうみたいな。

聖:僕もセットリストをでたらめに演奏していくん好きやけど。

桃子:ねー!そうだよね。MCをどこに入れるとか、そういう段取りをちゃんとやる人と一緒にやっていると「そういう風にしなきゃいけないのかな」って思って頑張った時も一瞬ありましたけど。やっぱりでも・・・・。

聖:セットリストとかもさ、本来やっぱりその場のノリとか雰囲気とかでガラッとどんどん変えていくべきやと思うんやけどね。

桃子:そうそう。一応フロントで歌ってたりすると、自分の出した声が空気震わしてっていうのが割とダイレクトだから返りがつかみやすいっていうか。今響いてるかどうかが楽器より少しつかみやすいから、そういうのを感じると「ここは曲を続けてやりたい」とかさ。「あの曲の方が歌ってみたい」とか。そういうのが一番感じやすいでしょ、歌ってる人って。だからその人の裁量で決めちゃっていいっていうか。

聖:ああ、いいよ。全然いいよ(笑)。

桃子:でもそれはなかなか、バンドでやる以上はそうじゃない人もいるから。

聖:ほかのメンバーやと嫌がられちゃう・・・「せっかく練習してきたのに」とかなるけども。演奏している人はあんまり空気感とか気にしてないからね。

桃子:あとMCで言わなきゃいけないこととかも増えてきて。最初ほんとに自分がただ好きで演奏してたときっていうのは特にそういうのなかったけど・・・。(誰かが自分の音源を)お金出して作ってくれてて、それは宣伝した方がいいっていう意味は私もわかるから、言わなきゃいけないことがあればそれなりに努力はしていたけど、ライブ中「ここでそんなにしゃべりたくはないなぁ」って言うときはあるし。自分の中から出て来ている言葉じゃないから、そこで一回我に返っちゃうっていうか。わーってなってるところで、「はい業務連絡です」みたいな落差についていけないっていうか。

聖:それは古閑さんがステージ上がってきて言ってくれればいいよね(笑)。

桃子:(笑)でも司会者みたいな人がいて、そういうの(業務連絡的なMC)は全部言ってくれて、私たちは演奏だけやってっていうのがほんと理想で。だから、「こんばんはSunnycharです」とか「こんばんはオートマチックスです」って名乗るのも嫌で。それも司会者が言ってくれたら一番いいなって。私は演奏以外したくないって・・できれば。

聖:でも、ステージ上がったらなんかしゃべっちゃうんやなぁ、この人(笑)

桃子:だからやっちゃうだけに・・。しゃべるのも嫌いじゃないんだけど・・

聖:でも結構しゃべってるよ(笑)

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
でも今回は全く別の次元でしゃべれる?

桃子:うーん、わかりません。結構律儀にやってますよね、私。

聖:うん、結構ちゃんとやってますよ。僕結構できない人やけど、あなたできる人やん。

桃子:滑舌いいからね、聖くんと違って(笑)。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
いっつもMC微妙やったもんね。

聖:もうほんとステージで雑談くらいしかせぇへんもんね。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
ライブビートとかも大変やったもんね。

聖:ひどかったよね。僕らしゃべってた?

POWERPOP ACADEMY/オサム:
一通りやってMC込の時間だったのに、時間余っちゃって「もうちょっとやります」みたいな。

聖:たぶんめちゃくちゃやったよ、曲。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
30曲くらい

桃子:そんなにやったの?

聖:一時間番組で・・・・どんだけ(笑)

POWERPOP ACADEMY/オサム:
ほとんどしゃべらずに(笑)。

桃子:わかるわぁ。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
じゃあちょっと音楽から離れて・・・。吉野さんTwitterとかみてるとサッカー結構好きですよね?

聖:でたぁー(笑)。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
マイブームというか音楽以外の趣味とか。サッカー昔から好きなんですか?

桃子:昔から好きですね。父がサッカーの指導とかしてたから。市のサッカー協会の仕事とかやってたんで。三菱ダイアモンドサッカーとか観てましたよ。

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
僕、Twitterで絡みたくてしょうがないっす。

桃子:そんなにマニアックに好きなんじゃなくて、ゲームが好きなんです。どっかのサポーターでもないし。サッカーのゲームだったらどんなカテゴリーでも、小学生のサッカーとかでもやっぱり実力が拮抗していると楽しいから良く見てますよ。で、妹がすごく詳しくて。データ的な意味で。名前とか、戦術的なこととかも。だから自分で見た後で妹と答え合わせするみたいな。でもそんなにサッカーサッカーっていう生活を送っている訳ではなく。

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
でもイメージあるよね。

桃子:好きですよ。私テレビ見ないんですけど、サッカーは別にテレビで見るし。

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
だから音楽的なのはそうでもないっていうのはわかるっていうか。

桃子:全部そうなんじゃないですか。音楽も聴くの好きだし。好きですけど。

聖:バンドとかやってて「お前のディフェンスが」とか言ったりせぇへんし(笑)。

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
「それ完全オフサイドだろ」とか。

桃子:「最終ライン高めに保って!」とかそんなこと言わないし(笑)。それはないですけど、サッカーはほんと昔から好きで、TigerShovelNoseとかもすごいサッカーの曲とか作ってたりしてライナーノーツとかもサッカーの事ばっかり書いてて、でも誰も食いついてくれなくて。ラウールにささげる曲まで作ったのに誰もそこ拾ってくれなくて(笑)。「ナマズNo.1+8」っていうタイトルも当時、サモラーノさんていうチリ人の選手がいてその人が背番号を1+8ってやっててそれ由来なんですけど、妹と「誰も拾ってくれないね」みたいな。すごいさびしい思いを。

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
人気なかったですからね。

桃子:トヨタカップとかも見に行ってたし、日本でやったワールドカップとかも見に行ったし。でも話が合えばするけど別にそんな・・・。当時はTwitterとかもなかったし。今はたまたまそういうツールがあるのでつい楽しくて。やっぱり同時に見てる人がいるから、その人とリプライじゃなくてお互いのTLでやりとりしてると、私なんか独り言つぶやいてるみたいな(笑)。そういうことですね・・・・。え、趣味あるんですか?(と、聖さんに振る)

聖:え、なんで!?(笑)。あ、でも今趣味どんどん減らしてるんですよ。めちゃめちゃあったんですけど。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
凝り性やもんね。

聖:うん。ラジオとかオーディオとか、無駄にすっごい凝っちゃうんですよ。今レコード収集とかもやめちゃって。今ねLPでいうと250枚くらいしかないかな。たぶん3000か4000枚くらい持ってた。まだ売ってないけどもう売る。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
実家とかすごかったですもんね。

聖:あ、実家来たことあるよね。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
だって、壁からレコードが進出してきてて・・・

聖:そういうレコード屋さんあるよね。直置きしてて。でもそういうのやめてて。持ち物減らそうと思ってて。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
じゃあその趣味減らして余った時間は何をしてるんですか?

聖:え、ああ曲を作ってる。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
ほー。

聖:でも、一緒に(桃子さんと)作ってる。

POWERPOP ACADEMY/オサム:
あ、じゃあTwitterで少し話題になっていた8月18日に向けた秘密兵器的な話を少し聞かせてください。

桃子:何やるんっすか?

聖:曲作るんじゃないの?僕ら実は何にも話してない(笑)。え、デュオでやるの?僕らがギター弾いて二人で歌うってこと?それとも彼ら彼女らに入ってもらってやるの?

桃子:プレイメイツさんに1曲くらい私が入ってやるってこと?

聖:あ、プレイメイツでは2曲くらい、いや3曲くらい入ってもらって(笑)。

桃子:それと別に新曲、合作?

聖:8月18日に向けて新曲作るんじゃないの?

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
え、まだできてないんですか?

桃子:いっぱいはないよね。

聖:その8月18日用の曲はまだないよね。でも二人で作ってる新曲はまぁちょこちょこある。もう何度かライブやってるし。二人でアコギで。

桃子:おじさん達にめちゃめちゃ絶賛されて。

聖:おじいさんたちの前で、とかやったよな(笑)

POWERPOP ACADEMY/オサム:
それはどこでやってるんですか?

桃子:地元で。別に秘密でやってるわけじゃないんですけど、ほんとに近所の酒屋さんが音楽好きで店でやってるみたいなイベントに呼ばれて。

聖:びっくりしたよ(笑)。じーさんばーさん相手に。めっちゃ緊張した。

桃子:すっごい緊張しました。

聖:そこでオリジナルばっかりやったもんなぁ(笑)

桃子:そうそう、Darknessとかやって。

聖:Darknessやったやった。My Naughty Boyとか(笑)。

桃子:あんまり先入観ない人の前でやったら楽しいかな、って。私たちのライブとか来てた人の前だと、もうある程度「これが山本聖さん」って認識があるから、その二人がやっているって見られると・・・。

聖:お客さん、なんか構えちゃうしね。すっごいおおごとになっちゃうのも。ねぇ。

桃子:そうそう。それが悪いって言ってるんじゃないんだけど、もっと自由に一からというか、全然知らない人たちの前でやったらどうなるのかなっていう方が今はすごくある。

聖:僕は公園とかで全然やりたいもん。駅前とかで。そういうんあるよね。

桃子:あるある。特に私は10年バンドやっててそこの感動はどんどん薄れていくっていうか。だから、一回そこを外したリアクションを見てみたいというか。

POWERPOP ACADEMY/藤澤:
じゃあ結構刺激的だったんですか?

聖:うん、すごく面白い。

桃子:ね、面白いよね。・・・また、いいんだよねこれが(笑)。

聖:先に言った(笑)。めちゃめちゃいいんよね。僕らが一緒に歌うとほんとにね。






(4)に続く





本ライブに関する情報をまとめたオープンソースblog「サニチャーとプレイメイツの夜」ソースblogが立ち上がっており、前売り券販売方法や公式ブート版チラシ、まとめサイトの作成者募集情報などが投稿されている。

8/18(土)吉祥寺Warp
「サニチャーとプレイメイツの夜」
18:30開場/19:00開演
出演:Sunnychar / The Playmates
チケット:前売り1500円/当日1800円(ドリンク代別途)

◎Warpのwebサイト
http://warp.rinky.info/
◎アクセス
http://warp.rinky.info/map.html


The Automatics/THE PLAYMATES at THISTIME ONLINESTORE

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Aug 11, 2012

 

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