The Sonic Executives SessionsのChristianが短編アニメ映画の音楽を担当
「Take It Slow」
なにはともあれ、まずはお聴きください。
Take It Slow (Real Strings) by Christian TSES
この曲が使われているのは、ベルギー人イラストレーターLaurent Durieux氏の作品を、フランスの若いアニメーターたちが3D化した短編アニメーション「Hellville」。レトロフューチャーなビジュアルと、我らがThe Sonic Executives SessionsのChristian Phillipsさんが奏でる、流麗でロマンティックなナンバーの組み合わせ、なかなかよさそうではないですか。The Sonic Executives Sessionsのアルバムを聴いて気に入ったLaurent Durieux本人から、曲づくりを依頼されたそうですよ。
では、Christianさんのコメントをどうぞ。
「物語の舞台は、建物も乗り物も流線型のレトロモダンで、表面上は何もかもが美しい町なんだけど、近くに寄って見ると自動車はすべてペダル式。みんなどこへ行くにも、何をするにも大変な思いをしているんだ。しかしそれは、美しい“よそ者”が町にやって来て、すべてを変えてしまうまでのこと…」
「LaurentとJean-Jacques Beineix(「ベティ・ブルー」などで知られる映画監督)から求められたのは、1940年代を彷彿とさせるガーシュウィン・タイプの曲。いわゆるアメリカン・スタンダード・ナンバーだね。歌詞にもそういう雰囲気を出したいということで、絵コンテを見終わってひらめいたのが「Take It Slow」なんだ。曲だけ聴くと、慌ただしい生活から逃れて新しい恋にじっくりと時間をかけたい、というラブソングに聴こえるんだけど、この映像が重なると、とたんにHellvilleの人たちの奮闘ぶりが強調される。ラブソングどころか、からかっているように聞こえるかもしれない。だって彼らは、のんびりやる(take it slow)しかないんだからね」
「Harry Nilssonのアルバム『夜のシュミルソン』のサウンドを目指して、管弦楽のアレンジを考えるのは楽しかった。Laurent たちも完成した曲をすごく気に入ってくれてよかったよ」
「Hellville」は6月6日からフランスで開催される、世界最大級のアニメ映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2011」で上映される予定です。
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Jun 9, 2011