渡来宏明『How to Rock』を語る / POWERPOP ACADEMY

渡来宏明

渡来宏明『How to Rock』を語る

自分に対峙するようなものをつくっておきたかった

先日セカンドアルバム「How to Rock」をリリースした、パワーポップ・ジーニアス渡来宏明。あのアンディ・スターマーが絶賛し、かのトニーリヴァース御代も車で聴いているという偉大なる作品の発売を記念してPOWERPOP ACADEMYスタッフが緊急ピックアップ・インタビューを敢行！！

POWERPOP ACADEMY
「最新アルバム完成＆発売おめでとうございます！このアルバムの聴き所、思い入れのある楽曲、完成したときの正直な気持ちなどありましたらお願いします。」

渡来
聴き所は全編を貫くロックそのもののガッとくるサウンドとヒラヒラしたメロディ、ゴージャスなコーラスの融合っぷりですね。
歌詞も日本語のあたらしい地平に間違いありません！

思い入れのある曲は「恋はネバーエンド」。納得いくサウンドがだせました。祈りのようなホーリーさのある曲です。

完成したときはそうだな～あしたのジョーの最後のページみたいに燃え尽きましたよ。

POWERPOP ACADEMY
「10周年記念アルバムと銘打ってありますが、渡来さんの長い音楽生活の集大成であるかのごとく、ポップでグルービーな部分は前作よりさらに気合が入っているように思います。ファーストアルバムのモチベーションは"バンドがなくても一人で表現できる"というものだと伺いましたが、今作品で表現したい音、モチベーションのきっかけとなったものがあったら教えてください。」

渡来
製作にながくかかりすぎて11～12周年じゃないかとのツッコミもありましたが（笑）、そうですね～表現したいのはやっぱりロックって超世俗的なものなんだけど、クオリティをつきつめると、一変して祈りのようなサウンドになる事があるんですよ。
フーのマイジェネレイションの間奏とか、ほんとあれは祈りのようにしか聴こえないんだけど。

ともかく単なるポップキャンディなんだけど聴くとある部分が浄化されるというか、そういうものを目指しました。

モチベーションのきっかけはいろいろあるけど、年をとってきたし、本当にゆるぎないもの、自分に対峙するようなものをつくっておきたかったというのがありますね。

POWERPOP ACADEMY
「オールタイム・フェイヴァリットアルバム5枚を教えてもらえますか？」

渡来
the move 「the move」
アレンジは挑みまくりなのにパンクのような勢いがあり、曲ごとにサウンドが違います。
全編とおしてきくと、脳に花が咲きます。

tyrone davis 「turn back the hands of time」
nudeg em'allのサルーンさんに教わった暑苦しくないグルーブの聖書。

elvis costello 「imperial bedroom」
基本彼のファンなんですがこのアルバムがソングライティング的には極限だと思う。
あとのアルバムは手持ちの札の組み合わせを変えただけという気がします。

the holles 「hollies」
さわやかなコーラスとスピード感ある演奏。曲もたのしい。全編ハッピー。

fleetwood mac 「fleetwood mac」
バンドサウンドの理想はこういうブルースベースの足腰のあるグルーブに
かっこいいギターですね。

POWERPOP ACADEMY
「今後の展望など教えてください？」

渡来
このアルバムが成功したら考えますが、あと一枚くらいはアルバムをつくりたいです。

POWERPOP ACADEMY
「ライブスケジュールなども教えてください。」

渡来
今年一回あるかないかだと思います。