Goodman "What We Want"
2012(Self) ¥1,500(tax in)
NYネイティヴ、23歳。パワーポップSSW、Michael GoodmanことGoodmanのデビュー・アルバム。実はアカデミー内再生回数が2012年トップ10だったのでは?というくらいこの青年に心を掴まれています。楽器の殆どを自ら録音した、なんて聞くとひきこもり青年の宅録アルバムか?なんて思っちゃいそうだけどこのGoodmanはその佇まい、曲のフックからしてタマが違うな、と。
Pride Of Erie PA “Let's Start a Band (Japan Bonus Version)”
2013 (SELF) ¥945(tax in)
元Motion City SoundtrackのドラマーTony Thaxton、Ultimate FakebookのBill McShane、さらにLimbeckのPatrick CarrieとHard n' Phirm、 Nerdist TV showのMike Phirmanまで参加!
いやもうこれだけでご飯三杯はイケるっす!という世のインディ・ロック/ポップファンの諸兄におかれましては、号泣モノの記念すべきファーストEPであることは言うまでもない。
SETH SWIRSKY "Watercolor Day"
2010(GRIMBLE) ¥1250(taxin) POWERPOP of the month
【映画「ビートルズとわたし」公開記念】
こりゃぁ今年のナンバーワン・ポップアルバム候補ですよ!。大興奮・・・・ The Red ButtonのSeth Swirskyが『Instant Pleasure』以来5年ぶりにソロワークを再開!これがヤバすぎる!新旧パワーポップファン、いやBeatlesファンを間違いなくうならせる、信じられない出来。サニーなジャケットにぴったりなドリィーミーな60's pop。正統派The Beatles-queサウンドは一切の曇りなし。海の向こうではBeatles専門学校のマスター講師なんて呼ばれちゃってます。ハーモニーやリッチなアレンジはBeach Boys~ELOのブレンド。オルガンやピアノがそのレトロさに最高のアクセントを加えてる! Cloud ElevenのRick Gallegoも参加。パワーポップ殿堂入り間違いなしの名盤!!
Jeremy Porter & The Tucos “Partner In Crime”
20138 (New Fortune Records) ¥1,575(tax in)
デトロイト・ロックシーンのベテラン、元The OfframpsのフロントマンJeremy Porterを中心に結成された3ピースパワーポップバンド、Jeremy Porter & the Tucosのファーストアルバム『Partner In Crime』。
The Organ Beats “GOLDENHERAT”
2012(SELF) ¥1,470(taxin)
Andrew W.K.との来日公演も果たし、日本でもエモ/ハードロックファンへ強烈な印象を残したDAMONE。その紅一点ヴォーカリストだったNoelleの新プロジェクトThe Organ Beatsのセカンドアルバム「GOLDENHEART」はパワフルでキャッチーで、それでいてセンチメンタリズムも兼ね備えたメロディ、テクニカルでいてエモーショナルな演奏。一聴するとDAMONEサウンドを踏襲しているかのように思えるが、Noelleはこれまでに得たポジティヴな経験もネガティヴな経験も全て吸収し、以前より遥かに洗練された作品に仕上げてくれた。
A Fragile Tomorrow "Be Nice Be Careful"
2012(SELF) ¥1,260(taxin)
軽快なビート、キャッチーだが少し物憂げなメロディ。Teenage FanclubやSloan、The Poseisからの影響を公言する通りのサウンドを鳴らす、A Fragile Tomorrow。彼らの新作「Be Nice Be Careful」はまさにディス・イズ・パワーポップ。派手さこそないが、哀愁漂うキャッチーなメロディが、ヴォーカルSean Kellyの少し細くてハスキーな、これまたパワーポップを歌うために生まれてきたような声によって、力強く、切なく響く。
CONCEPTUS "Trebly Feelings"
2012(SEEWHATFLOWS)
Chris Holmes率いるSan Diego出身の新進バンド、Conceptusの『Trebly Feelings』には、カラフルで瑞々しいポップソングが詰まっている。
曲ごとに違った表情を見せるConceptusのサウンドに、無限の可能性を感じずにはいられない。
The Byrdsを源泉とするネオアコなギターの響きにThe La'sなメランコリックなメロディ、The Kinksな揺らめくヴォーカルにTeenage Fanclubなポップセンス…ノスタルジックな郷愁を漂わせながらも、'90s以降のパワーポップバンドが持つシャープな切れ味をも併せ持つConceptusのサウンドに、明日のパワーポップシーンを切り開く光が見えた!
GRAHAME STEINBERG "Grahame Steinberg"
2012(SELF) ¥1,785(taxin)
Grahame Steinberg『Grahame Steinberg』(2012)
知る人ぞ知る二人の名パワーポッパーによる奇跡のコラボレーションが、遂に一枚のアルバムとなって登場した!
…そのうちの一人は、'70sの後半に有名なビートリッシュ・ミュージカル『BEATLE MANIA』のポール役(ちなみにジョン役は、あのMarshall Crenshawだ!)で好評を博した後、有名アーティスト等との様々なセッション活動を経て、1998年にソロデビューを果たしアルバムをリリースする傍ら、職業ソングライターとしても活躍! あのMr.Bigの大ヒット曲「To Be With You」をEric martinと共作したことでも知られる、素晴らしきビートリッシュポップの担い手、David Grahame、その人だ!
ARCHIE POWELL & THE EXPORTS "Great Ideas In Action"
2012(TEAM COOL) ¥1,785(taxin)
ここのところ、ちょっぴり懐かしくも、実にいなたいサウンドを鳴らすパワーポッパーたちの活躍が目立つ!
元The Leftoversのフロントマン、Krut Bakerの『Brand New Beat』や、Chris Richards and The Subtractionsの新作『Get Yer La La's Out』などで展開される、半ば確信犯的にあの頃のままの直球勝負の王道パワーポップを鳴らす連中による充実のアルバムが次々とリリースされており、パワーポップファンの心をざわつかせている!
シカゴ出身の新進パワーポッパー、Archie Powell率いるArchie Powell & The Exportsによる、2010年リリースのデビューアルバム『Skip Work』以来2年ぶりとなる待望の2ndアルバム『Great Ideas In Action』で鳴らされるサウンドにも同様のフィーリングが感じられ、パワーポップのツボを知り尽くしたサウンドは実に力強い!
Fun. "Some Nights"
2012(WARNER MUSIC JAPAN)
人気テレビ番組「glee(グリー)」の劇中でカバーされたシングル「We Are Young」の累計ダウンロード数は、この原稿を書いている時点で既に500万越え。今年2012年7月に行われた初公演来日は瞬殺ソールド・アウト。さらに欧州最大級の音楽アワード「2012 MTV EMA(ヨーロッパ・ミュージック・アワード)」には最優秀新人賞を始め計3部門にノミネートなど、彼らの快進撃は衰える事を知らない。
クラシカルなサウンドの中に巧妙に織り込まれた(そして一聴しただけでは気付きにくい)時代の先端を行くアレンジ力は前作『Aim & Ignite』で証明済みだが、今作ではさらにアフリカの広大な大地を想起させるトライバルなフレイバーと、よりクラシカルで伝統的なアレンジが施されたオーケストラサウンドが盛り込まれ、そのスペクタクルで濃厚な世界観はより強化されている。
CHRIS RICHARDS AND THE SUBTRACTIONS "Get Yer La La's Out"
2012(SELF) ¥1,470(taxin)
…誰にでも変身願望ってあるんじゃないかと思う。ましてや、ミュージシャンを目指すティーンエイジャーにとって、あこがれの成り変わりたいロックスターやロックバンドの一つや二つはいたはずだ。
そんなあこがれのロックスターに変身するためのなりきりアイテムは分かりやすければ分かりやすいほどいい。…モップヘア、帽子、モミアゲ、メガネなど快挙に暇がないが、とりわけ素顔が分からなくほどのハデなメイクは、なりきりアイテムとしては最高だ!
あのKISSのメンバーの特徴的なメイクは、現在のKISSでも受け継がれており、エースとピーターというオリジナルメンバーが抜けた後も、後任メンバーが彼らと同じメイクで活動していることからも明らかで、それだけ変身アイテムとしては相当なインパクトを持っていると思う。
…ここのところ、ベテラン・パワーポッパーの久々となる新譜が相次いでリリースされているが、充実した内容もさることながら、彼らのPVに共通するアイテムが登場したのである!
…それが、KISSのあのメイクなのだ!
FUN. "Aim and Ignite"
2012(WARNER MUSIC JAPAN)
2ndアルバム『Some Nights』のシングル曲「We Are Young」がiTunesで累計500万ダウンロードを超え、全米シングルチャートで6週連続の1位を獲得するなど数々の華々しい偉業を達成。今や全世界大ブレイクを果たし現代のパワーポップ・キングと言っても過言ではないFun.。彼らのファースト・アルバム『Aim and Ignite』が発売から3年の歳月を経てついに国内盤化されることになった。
断言してもいいが、Fun.はビートルズやクイーンと比較するに値するクオリティとパワーを持ったバンドだ。それは単にクラシカルなアレンジやフレディ・マーキュリーそっくりなネイト・ルイス(ボーカル)の声のせいだけではない。巧みなコーラスワークや、ストリングスを多用した壮大なアンサンブル、一撃必殺のキャッチーなメロディライン、その全てが120%、いや250%濃縮還元された最高のパワーポップ群は、2ndアルバム『Some Nights』ですっかり彼らの虜になったファンはもちろん、耳の肥えた古き良きポップ~パワーポップのファンをもノックアウトするだけの十分な説得力を持っている。
TURBOTRONICS "Love Slave"
2010(SELF) ¥1,750(taxin)
ブルックリン発、ちょっぴり危険な香り漂うダーク・エレクトロ・パワーポップバンド、Turbotronicsのデビュー・アルバム『Love Slave』。Ian Curtisを連想させるヴォーカルスタイルはパワーポップバンドにはなかなか珍しいが、Joy Divisionと並ぶくらいBilly Idolが好きというバックグランドがまた絶妙にズレていて素晴らしい。
「Crush」「International」と先行で公開されたビデオを見てしまうと、どこまでが本気なのかまったくわからないほど音が入ってこないが(苦笑)、そんな人には「Corporate Lady」のMVから先にチェックして欲しい。ネオアコ〜NEW WAVE、80s風のイントロからノイジーなギター、ピコピコシンセと彼?がパワーポップバンドと自称する所以がようやく理解できる!
Billy Idol的なビートやハードロッキンなリフが炸裂している「Camaro」、スマパンの「1979」を思わせる入り口からシンセとの絡みが素晴らしい「Penthouse Apt.」なんかも癖になる。あとは曲だけを聴くなばら「International」もグッドソングですよ(笑)念のため
SON OF SKOOSHNY "Lovers Leap of Faith"
2010(SELF) ¥1,470(taxin)
70年代の活動がBOMPのGreg Shawを中心としたポップ識者たちに再評価されたカルト・サイケデリック・ポップバンド、Skooshny。Son Of SkooshnyはSkooshnyの創設者Mark Breyerがパワーポップをベースに活躍するミュージシャン、Bruce Wagner、David Winogrondによって2010年新たに産声を上げたスピンオフ・プロジェクト。
本アルバムは純粋な意味でファースト・アルバムではなくあくまで書きためた曲や録音物のコンピレ—ション的位置づけらしいがが、それでもそのフックやメロディーの力に疑いはない。オルタナティヴ・フォークとメンバーが口を揃える「Another Time」はまさに壁のように厚いギターサウンドがグイグイとひっぱるエーストラック。UKでの再評価の流れも汲みながらやはりTom Pettyへの憧れは隠せない「Candy Air」、イントロですでに涙腺が決壊してしまいそうな「Spine」など目新しさはないが良曲揃い。ラストを飾る美しい名曲「How Does It End? 」はR.E.Mを思い起こさせるベストトラックだ。
4曲のEPを出して解散、20年後に再評価の流れを得たSkooshny。その子供には、正当な評価が早めに与えられるよう祈りたい。
BEN FOLDS FIVE "Sound of the Life of the Mind"
2012(SONY LEGACY)
1995年、アルバム「Ben Folds Five」でデビュー → 2000年に惜しまれつつ解散 → '08年秋、一日限りの再結成ライブを決行 → '11年、Ben Foldsのベスト盤「The Best Imitation of Myself: A Retrospective」に収録するため、Ben Folds Fiveの新曲(3曲!!)をレコーディング → その勢いで(笑)アルバムも制作。 こうして私たちに届けられたのが、「ラインホルト・メスナーの肖像」以来13年ぶりとなる4thアルバム「The Sound Of The Life Of The Mind」です。
ブンブンうなるRobert Sledgeのファズベース、Darren Jesseeの手堅いのに明るくて華のあるドラム、アグレッシブで奔放なBen Foldsのピアノ、静と動の鮮やかなコントラスト、ちょっとシュールな展開部、美しくて愛らしい(≒少々ユルい)コーラス……。オープニング曲の「Erase Me」は、Ben Folds Fiveのサウンドを象徴するエレメンツがたっぷり詰まった楽曲で、あの愛すべき3人組が還ってきたことを高らかに宣言しているかのようです。“泣き虫野郎のパンク・ロック”と自ら標榜していたあの時代の荒削りなムードを求めるなら、M-6「Draw a Crowd」がおすすめ。人形たちとの競演ビデオが好評なM-7「Do It Anyway」のオルナタ・パンク・カントリーな風情に歓喜する向きも多いはず。
SHOES "Ignition"
2012(BLACK VINYL)
'70sから活動を続けるイリノイ出身のUSパワーポップの雄、SHOESが、Velvet Cruchのリック・メンクをドラマーに迎えた1994年リリースの傑作な前作『Propeller』以来、18年ぶりの新作となる『Ignition』を遂にリリースした!
1979年のメジャーデビュー以来、変わらぬ鉄壁のオリジナルメンバー、ジェフ・マーフィー(G&Vo)、ジョン・マーフィー(B&Vo)、ゲイリー・クレーブ(G&Vo)の3人3様のカラフルなソングライティングセンスは、今作でももちろん健在! THe Beatlesで例えると、マッカなゲイリー、レノンなジェフ、そしてハリスンなジョン…という感じで、それぞれの持ち味が全開する曲がバトンリレーで繋いでいくような快感は、このバンドならではの大きな魅力だ!
また、最後のピースとなる“リンゴ”なドラマーには、Tommy KeeneやAdam Schmittなどのアルバムやツアーでパワポファンにもお馴染みな、売れっ子、ジョン・リチャードソンが迎えられており、初代ドラマーのスキップ・メイヤ―のステディさと2代目リック・メンクのダイナミックなドラミングを併せ持った多彩なドラミングで、ビタースウィートな“SHOES POP”を気持ち良くグル―ヴさせてくれている!
JEFF LITMAN "Outside"
2012(SELF) ¥1,470(taxin)
ニューヨーク出身の新進マルチ・パワーポッパー、Jeff Litman。
2008年リリースの瑞々しいデビュー作『Postscript』に続く、2012年にリリースされた待望の2ndアルバム『Outside』には、Costello直系のビタースウィートなポップソングに溢れており、聴く者のこころを掴んで離さない、大充実作に仕上がっている!
とりわけ、ゲストで加わっているRoger Joseph Manning Jr参加のナンバーでは、相性の良い両者の卓越したポップセンスが炸裂しており、まるで“Costello Meets Jellyfish”な素晴らしいポップソングを聴かせてくれるのも実に嬉しいところだ!
JOSH FLAGG "Devastate me"
2012(SELF) ¥1,260(taxin)
「The PosiesとFoo Fighters、Elvis Costelloが出会った」と自ら称しているようにポップとハードの両パートをエモーショナルに吐き出す期待の新人インディーロッカー、Josh Flagg。聞けば13歳でハードコアバンドOrange 9mmの洗礼を受け、Big StarやCheap Trickでパワーポップに目覚めたという。彼は「ソロの形態をとっているからといって演説したいわけでも、二時間半もダラダラと演奏したいわけじゃないんだ。俺はバンドが大好きで、30分で見てる人を全員ノックアウトできるようなライブがしたいだけなんだよ」と語り、それはM1「Seeing Red」やM4「Davasted Me」のロックンロール・スピリットにのっとった爆発的バンドサウンドから知ることができる。ちなみにベストトラックは「256」。スケール感にはパワーポップの枠を超えた、ビッグヒットの可能性すら感じる。
REDD KROSS "Researching The Blues"
2012(MERGE/HOSTESS)
ジェフ(Vo&G)とスティーヴン(B&Vo)のマクドナルド兄弟を中心とする、カリフォルニア出身の素晴らしきパワーポップバンド、Redd Kross。
彼らは1997年にリリースの傑作『Show World』をリリース後に、残念ながら活動を停止してしまっていたのだが、1987年リリースの2nd『Neurotica』期のラインナップ、マクドナルド兄弟に、ロイ・マクドナルド(Ds、The Muffs)、ロバート・ヘッカー(G、IT'S OK)で、2006年に再始動! ライヴ活動を精力的に行い、そして『Show World』以来15年ぶりとなる待望のニューアルバムとなる本作『Researching The Blues』を遂にリリースした!
SLINK "Desert Gem"
2012(EARFULL)
サンディエゴ(カリフォルニア)をベースに活動する4ピースバンドのデビュー作。Allen Hildebrandt(Vocals/Guitars/Keys & Piano)、Aaron McKay(Vocals/Guitars/Keys & Piano)、Sam Boukas(Vocals/Sam)、Jeff Wangler(Drums)と、歌えるメンバーが3人揃っているだけあって、コーラスワークが大充実。曲によっては、サビや展開部を待つことなく、冒頭からカラフルなハーモニーをおしげもなく披露しまくってくれる(BB5系のドーリーミーなコーラスではなく、ライヴ感のある軽快なコーラス)。みずみずしくて、スウィートな声質にも注目!!
The dB's "Falling Off the Sky"
2012(BAR/NONE)
“カレッジ・ロックシーンのXTC”との異名を持つ(笑)、USパワーポップの良心、The dB'sが、25年ぶりの新作となるニューアルバム『Falling Off the Sky』を遂にリリースした!
彼らのスタジオ・アルバムは1987年の『The Sound of Music』以来となるが、2005年にPeter Holsapple(Vo&G&Key)、Gene Holder(B)、Will Rigby(Ds)、Chris Stamey(Vo&G)というオリジナル・ラインナップで再始動して以来、じっくりと作品作りを進めていった成果がこのニューアルバムには結晶のように詰まっている!
THE RED BUTTON "As Far As Yesterday Goes"
2011(SELF) ¥1,750(taxin)
The Red Buttonは、共にシンガーソングライターとして活躍しているSeth SwirskyとMike Ruekbergによるポップユニット。2007年にアルバム「She's About To Cross My Mind」でデビューし、そのビートリッシュなサウンドと、ビタースウィートかつキャッチーな楽曲で、またたく間にポップミュージック愛好家たちのハートを鷲掴みにしました。そして、2011年にリリースした待望のセカンドアルバムが、この「As Far As Yesterday Goes」です。
HOT CHELLE RAE "Whatever"
2012(SONY MUSIC JAPAN) ¥1,890(taxin)
ある日、バンドのPVを見ていたうちの相方が突然叫んだ。
「あ、サムが出てるよ!?」
サムとは我々がずっとハマっている海外ドラマ「Glee」に出てくるサムことChord Overstreetである。まさかそんな事ある訳ないよとその場は笑い飛ばした僕だったが後で調べるとなんと本人であった。しかも、そのバンドのギタリストが彼の実兄、Nash Overstreetであり兄のバンドのPVに出演しているというではないか!?このバンドこそ「Hot Chelle Rae」だったのである。
THE HARMALATORS "When Everything Goes Right"
2011(SELF) ¥998(taxin)
サンフランシスコから車で1時間ほどの、ワイン生産で有名な街・サンタローザを拠点に活動するThe Harmalatorsは、双子の兄弟 Marlon Kay(ベース)&Norman Key(ギター/キーボード)と、ドラム/パーカッション担当のTim "Batman"Meadowsからなる3ピースバンド。彼らが2011年にリリースした本作は、思わず一緒に口ずさみたくなる、おおらかでジャングリーなギターポップを中心にした4曲入りEPだ。その特徴 は、“ソリッドな演奏”とは対極の、飄々とした歌いっぷりと何とも独特なテンポ感。一度ハマればクセになる“ゆるふわ系パワー ポップ”をあなたもご賞味あれ。
LATE CAMBRIAN "Social Season EP"
2012(SELF) ¥1,200(taxin)
先日国内盤が発売されたばかりの1stフルアルバム"The Last Concert"が各メディア・ショップ・SNS等で大好評を受けているLate Cambrian。早くも5曲入り新作「Social Season EP」を発表した。
今作でまず注目すべきは彼らのソングライティングの進化だろう。前作がweezer直系の爆音泣きメロ&8ビートパワーポップだったのに比べ、今作では1曲目"Ryan Gosling"からいきなりダンサブルな16ビートが飛び出す。(ジャケットのアーティスト写真も、なんだか若干オシャレになっている!笑)もちろん、彼らの持ち味であるスーパーキャッチ―なグッドメロディはそのまま受け継がれ、むしろさらに洗練されている。
前作の直球パワーポップな楽曲群も素晴らしかったが、拳を突き上げる系だけではなく、気持ちよく体を動かしてダンス&シンガロングできる楽曲が並び、彼らが既にネクストステップを探求していることが窺える。
KEVIN MARTIN "Throwback Pop"
2012(SELF)
新たなビートリッシュ・パワーポップの担い手、ここに現る!
またまた、最高に素晴らしいビートリッシュ・パワーポップの担い手が現れた!
カリフォルニア出身のインディポップバンド、Get Back Lorettaのヴォーカリスト&キーボーディストとして活動してきた、Kevin Martin、その人だ!
今年2012年にリリースされたソロアルバム『Throwback Pop』は、彼の弾けるポップ感覚が全開した会心作に仕上がっている!
THROWBACK SUBURBIA "Shot Glass Souvenir"
2012(SELF) ¥1,470(taxin)
前作『Throwback Suburbia』がスマッシュヒットを記録したオレゴン、ポートランドをベースに活動するパワーポップバンド、Throwback Suburbiaのサード・アルバム。パワーポップ・ファンが求める<次に来るバンド>として常に名前が挙げられる存在になったことで、よりパワーポップの真髄をついた曲作りに舵を切った印象。アップテンポな曲も、バラードも、とにかくリフ、ブリッジ、サビといった流れがパーフェクト。全編で主張するBeatles〜Tom Pettyへの憧れに「Down to Love」はコステロもびっくりのキラーチューン。「Side Effets」はまるで「Beach Boysの良さはこれだろ?」と教えてくれているようなビーチサイドソング。Jimi Evansというロックで素晴らしいヴォーカリストに恵まれたことで多少控えめに置かれながらも決定的にスウィートなグループ・ハーモニーたち。すぐにでもライブで体感したいものだ。
THROWBACK SUBURBIA "Throwback Suburbia"
2009(SELF) ¥1,470(taxin)
グッド・パワーポップ!!もし迷っているならメロディーに立ち返ろう!そんなことを思わせてくれるポートランドのThrowback Suburbiaの2009年最新作。BeatlesやCheap TrickをルーツにJelly FishやVelvet Crush、Butch Walkerらに通じるポップ・アプローチが素晴らしく高レベル。シンセが印象的なSame Mistake、ピアノではじまるHead Over Heelsといずれも掴みが恐ろしいくらいにウマイ上にサビでのバーストもお手のもの。これまた全曲軽快で楽しげなコーラスも最高!全員がスーツなのもらしくて好き。
MOTION CITY SOUNDTRACK "Go"
2012(SONY MUSIC JAPAN) ¥2,310(taxin)
メロディック・パンクを基軸にエモ、インディー・ロックといった要素を積極的に取り入れ、それらのシーンのファンからも注目を集めていたMotion City Soundtrack(以下、MCS)。もちろん、それはパワーポップ界隈からも同じだ。
普通のポップパンクのようなアップチューンのサウンドだけでなく、随所で効果的に鳴らされるシンセサイザーの音色はthat dog.やThe Rentalsを思わせるし、パワフルなカッコ良いバンドを目指しつつもどこかでオタクっぽいナードな凝り性を入れずにはいられないスタンス、そして日常の歓喜や哀愁、離別の切なさなどを歌うセンチメンタルな歌詞はWeezerをも思わせるのだ。
前作にあたる4thアルバム『My Dinosaur Life』では、前々作の3rdアルバム『Even If It Kills Me』に比べると、メロディック・パンクによった怒りや哀しみといった貪欲な感情、そして日常のどこかしこにあるありふれた希望を歌うパワフルなアルバムで、歌詞やジャケットの隅々まで日本語を織り交ぜた、フロントマンのJustin Pierreの親日っぷりが炸裂したこともあり、ここ日本でも『Even If〜』の頃よりもさらに日本人ファンを獲得することに成功した
(続く)
BUDOKAN "Spin a Little Gold"
2012(NORTHER ELECTRIC)
あのCheap Trickを一躍有名にした彼らの出世作『At Budokan』からバンド名を付けたというカナダのパワーポップバンド、その名も“BUDOKAN”! あまりにもそのまんまの名前に、音を聴く前におふざけバンドと敬遠してしまう人もいるかもしれないが、Cheap Trick直系の最高のジャングリー・パワーポップを鳴らしてくれる連中なのである!
それもそのはず、彼らはあの名パワーポップバンド、BUMのAndrew Molloyを中心にSmugglersやPinguなどの実力派バンドのメンバーが集まって結成されたバンドなのである。豊富なキャリアに裏打ちされた王道パワーポップが、最高に痛快だ!
今年2012年にリリースされた待望のデビューアルバム『Spin a Little Gold』には、シャープなリズムにジャングリーなギター、甘酸っぱいメロディを奏でるビタースウィートなヴォーカルなど、Cheap Trickはもちろん、TheKnack、Plimsouls、Off Broadway USA、Redd Kross、Sloan…などを彷彿させる、弾けるパワーポップがぎっしりと詰まった充実作に仕上がっている!
生のステージも体感したい要注目の強力バンド、それがBUDOKANだ!
BUDOKANの“At Budokan”実現に、大いに夢を馳せたい!<Jun@The Hand Claps>