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Eyelids “854”

2014 (MOOR WORKS)

Boston Spaceshipsのメンバー2人、Chris Slusarenko(元Guided By Voices)とJohn Moen(The Decemberists、Stephen Malkmus & the Jicks、Elliott Smith)が新バンドをスタートさせたなんて聞いたら、期待値は上がるばかり。某サイトで”Seagulls Into Submission”を聴いて「うはっ、たまらん」とニヤついて以来、もっともっと聴きたい欲求で暫く動悸が激しくなってましたが、待ちに待ったアルバムがようやくリリースされました。

そこかしこに散りばめられたグッド・メロディー&グッド・ハーモニー、その裏で鳴るちょっとひねくれたギター・リフ。80〜90年代USインディー黄金期をリアルタイムで通過した僕にとって、この質感は大好き以外の何物でもない訳で、2014年にまたこんな音に出会えるなんて喜び以外の何物でもない訳なのです。
時代を超越したポップでフォーキーで時にサイケな楽曲は、Big Starや後期The Byrds、Teenage Fanclub、R.E.M.などを彷彿とさせます。
開始20秒で「参りました」”Psych #1”(完璧なサイケ・ポップ)、浮遊感のあるミディアム・ナンバー”Frame We Filled”、これぞタイトル・トラック!バンドを象徴する”854”、ドリーミーな”Abby's Friends”は僕のフェイバリット。まさにBig Starなパワーポップ・ナンバーです。“You Are Your Own”から”Floating Underground”へ続くサイケな流れ、アルバム中随一のロック・チューン”Say It's Alright”、ラストを飾る”From A Distance”まで全13曲(日本盤はボートラありで14曲)、穏やかで暖かな気持ちで満たされます。(日本盤ボーナストラック”I Can't Be Told”のラスト1分30秒間のギターもトランス状態でかっこいいですよ)

派手さはないけど気がつくとクセになって口ずさんでる=無駄のないツボを押さえた楽曲&プレイってこと。さすがはベテラン、長年シーンの第一線で活動してきた懐の深さを感じるアルバムです。
<森ヒロユキ@BOYS ON THE BEACH>



<トラックリスト>
1. Seagulls Into Submission
2. Psych #1
3. Forget About Tomorrow
4. Frame We Filled
5. 854
6. Mile To Wave
7. Abby’s Friends
8. Everybody
9. Into The Sun
10. You Are Your Own
11. Floating Underground
12. Say It’s Alright
13. From A Distance
14. I Can’t Be Told (Bonus Track)


Seagulls Into Submission


Eyelids - Psych #1