sugardrop "yeah right"
2013 (HIGH FADER) 2,100YEN
RINGO DEATHSTARRやLetting Up Despite Great Faultsなど海外のインディーポップ〜シューゲイザー・バンドのオープニングなどに抜擢、周辺シーンでの認知度がじわじわ高まっている男女混合トリオの2ndアルバム。90年代の、いわゆる”轟音ギターバンド”からの影響をストレートに鳴らしている希有なバンドで、リヴァーヴの深さで誤摩化さず、何よりも曲の良さで勝負しているところが素晴らしい。恐らく作詞作曲を手がけるKenta Hashiguchiはエフェクターの充実に命をかけるタイプではなく、無類のグッドメロディー愛好家なのだろう。
当然シューゲイザーバンドからの影響は強いのだろうが、ギターのリフ一つとっても歌を活かすためにシンプルで効果的なものを選んでいるようだし、Smashing PumpkinsやWeezer、Wannadiesなどキャッチーな歌心を持ったバンドへのオマージュがところどころ滲み出ている。そしてスーパーカーやthe Pillows、PENPALS、Zeppet Store・・・全盛時代に感じた日本の轟音ギターバンド”らしさ”を持っているところもお気に入りだ。
M-1「Love Scene」のフィードバックノイズ、続く「15,16,17」の疾走感などなど影響を受けた音像（やりたかったこと）は本作で出し尽くしたのではないだろうか。M-6、9などが次回作への布石かと勘ぐりつつ、「breeze flower」のようなスウェディッシュポップ真っ青な路線はバンドの核であってほしい。
今後歌唱力の向上次第では一気に化ける可能性も。楽しみ。
＜トラックリスト＞
1. love scene
2. 15,16,17
3. i'll never say
4. candy apple
5. blue jelly
6. aoi
7. tedious sleep
8. tooi
9. breeze flower
10. borei
11. yeah right
12. melting spot
13. ma'am
HIGH FADER RECORDS (2013-03-27)
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