Parthenon Huxley "Homemade Spaceship: The Music of ELO"
2005 (REVERBERATIONS)
あの人がELOのカバーアルバムを作っちゃった!
素晴らしいソングライター・プロデューサーであるP.HuxことParthenon HuxleyによるELOのカバーアルバムである。カバーと言っても一応メンバーの一人だったわけだから、微妙なところではあるのだが…。とにかく名曲目白押しのセレクト。中からELOを見て来ただけあってエッセンスを見事に再現している。もちろんオーケストラ無しで。これがすごいのである。
冒頭「10538 overtune」はアコギ一本とコーラス多重録音のみ。彼はJohn Lennon似の非常にずるい声をしていてそれが更に曲にマッチしているのだ。「Mr. Blue Sky」も「Telephone Line」もちゃんと入ってて嬉しい。基本的にはアコースティック寄りなアレンジなのだが、逆に曲と声の良さが引き立っている。そして名プロデューサーとしての真骨頂、コーラス多重録音。P.Hux版ドゥワ、ドゥビドゥビワッだけでもこのアルバムの価値がある。個人的には「The Diary of Horace Wimp」がイチオシである。そのアレンジの構造上、ネタバレになるので書くのは控えるが、中盤からの盛り上がりに思わず踊り出したくなるのだ。
P.Huxは少し前にレビューしたRusty Andersonのソロアルバムにも参加している。Rustyと共作した曲が幾つもあるようだ。P.HuxとRustyの共演も見てみたいものだ。
(オリジナル)