c.l. blake “george”
2012(SELF)
「Trampoline」などキラッキラのパワーポップソングを生み出すも、1990年代に二枚のアルバムを出したのみで解散したThe Greenberry Woodsのリードシンガー/ソングライターIra Katzが、Wilcoのドラマー、Ken Coomerらと結成したC.L. BlakeがファーストEP『george』で紡いだのは、やはり普遍的でいつまでも色あせないエヴァー・グリーンな90年代パワーポップだった。
どこまでものびやかなファルセットで歌いあげるメロディが印象的なM-1「All We Are」、アコースティックギターとファズギターの対比が素晴らしいバラードM-4「Waiting on a Lover (Tressa) 」では、ラストへ向かうカオティックさの中にもしっかりと芯の通ったメロディが光っていてさすがはベテラン、“聴かせかた”が分かっていらっしゃる。
全体的にミドル・テンポの曲が多く、良くも悪くも“王道”な展開だけに、彼らのミュージシャンとしての底力がよくわかる。次回作では果たしてどうなるのか、アップテンポの曲も聴いてみたくなった。
c.l. blake / george
<トラックリスト>
1. All We Are
2. Say What You're Thinking
3. Closer To You
4. Waiting on a Lover (Tressa)
5. "22"