The dB's "Falling Off the Sky"
2012(BAR/NONE)
“カレッジ・ロックシーンのXTC”との異名を持つ(笑)、USパワーポップの良心、The dB'sが、25年ぶりの新作となるニューアルバム『Falling Off the Sky』を遂にリリースした!
彼らのスタジオ・アルバムは1987年の『The Sound of Music』以来となるが、2005年にPeter Holsapple(Vo&G&Key)、Gene Holder(B)、Will Rigby(Ds)、Chris Stamey(Vo&G)というオリジナル・ラインナップで再始動して以来、じっくりと作品作りを進めていった成果がこのニューアルバムには結晶のように詰まっている!
ピーターとクリスという2人のフロントマンは、クリスがThe dB'sを抜けてからも、幾度となくコラボレーションを実現させ共作アルバムをリリースしてきたが、やはりソロやデュオアルバムで聴かせてきたレイドバックした音楽とは一線を画しており、ジーンとウィルによるしなやかなリズムが加わる事により、しっかりと往年のシャキっとしたThe dB'sサウンドを蘇らせているところは流石である!
彼らは、Big Ster、R.E.M.、Young Fresh Fellows、Matthew Sweet、Yo La Tengo等、幅広い交流関係を持っており、USパワーポップシーンの活性化に大いに貢献してきた。本作のプロデュースは彼ら自身であるが、アシスタントとして、Scott LittとMitch Easterという長年の僚友たちも参加しているのも、実に嬉しい!
クリスはこの新作を、「1st『Stands for Decibels』(1981)と2nd『Repercussion』(1982)の間に作ることが出来たような作品」と語ったそうだが、当時のニューウェーヴ色も濃いシャープなサウンドと、彼らのルーツである'60sのブリティッシュロックなエッセンスを加えて熟成させた、最高にクールなパワーポップなアルバムに仕上がっており、往年のファンから最近のパワーポップ~インディポップファンにもアピール出来る一枚!
…マシュルームカットだったピーターもブルース・ウィリスばりのスキンヘッドになり(笑)、クリスも白髪の紳士的なルックスにこそ変化しているが、彼らの真の全盛期は、これからだ!<Jun@The Hand Claps>
Tracklisting:
1. That Time Is Gone
2. Before We Were Born
3. The Wonder Of Love
4. Write Back
5. Far Away And Long Ago
6. Send Me Something Real
7. World To Cry
8. The Adventures Of Albatross And Doggerel
9. I Didn’t Mean To Say That
10. Collide-oOo-Scope
11. She Won't Drive In The Rain Anymore
12. Remember (Falling Off The Sky)